-kemurikikaku-

ママチャリに乗った小っちゃいオッサンの日記

おぼえはあるか

 

先日、雲州堂にライブを見に行くと懐かしい物を見つけた。

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大量の濡れたエロ本。

 

どういうわけか知らないが、雲州堂出入り口付近、

隅の方にギッチリと打ち捨てられていた。

落ちてるエロ本てなんで濡れてんの?

もしかしてコレって捨ててから水かけてるの?

雨なんだろうけど、考えたらことごとく落ちてるエロ本は濡れてる気がする。

前日は雨が降ってたような気もするけど。

 

中学生の頃、カマキリよりも興奮した野生のエロ本。

いつも一人だった俺は誰はばかる事無く拾って帰ろうと試みるが、

だいたいページ同士がひっつき過ぎて、現場でも読めた物じゃない。

かなり粘るが持って帰っても読めないので諦める。 

 

次の日、特に興味の無い顔に血走った目でまた見に行く。

「太陽光でガサガサになって読めるようになってる!」

とか

「うわー、ちょっと状態良かったやつ無くなってるやん!」

とかっていうのを、心の底から楽しんでたのを思い出す。

 

で、抵「無くなってる」と思い込んでたエロ本は

蹴り転がされたのか、さらに酷い姿でボロボロになって

遠くの方で死体の様に転がってる事が多かった。

あの光景にレイプの残酷さや、それをする人間の欲求を知ったような気がする。

見るとちょっと胸の辺が悪くなる感じ。 

 

エロ本話をなんとなく続けるが、真面目な話、

エロ本も作ってるのは分別のついた大人だ。

だから、読み物として結構、シッカリしてたりする。

周りの人間はグラビアに全集中力を注いで終了してたけど

私はエロ本に興味があり過ぎて隅から隅まで読んでいた。

事実、載ってる文章は面白い物が多かった。

極端にタブーが少ないように思えたのが楽しかったし、

潜入取材ものは臨場感と背徳感があって中学生にはすばらしい刺激だった。

用語から地名に至るまで「なにそれ?」の連続。

子供の知り得ないことを教えてくれるお兄ちゃんという感じ。

いつの時代もそういう存在に憧れてきた弟気質の私。

 

この日もビール三杯、柚子焼酎、ジンバック泡盛と、呑みに呑んで良い心持ち。

まだ呑みたい、騒ぎたいと、フェンスにもたれて酩酊、寝かけながら、

打ち捨てられたエロ本とタイムマシーンに乗った。