-kemurikikaku-

ママチャリに乗った小っちゃいオッサンの日記

髪結い処

 

およそ7、8年ほど昔、田(でん)スミスさんという先輩に遊んでもらっていた。

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先輩はドラムの居なかった僕らのバンドに助っ人で入ってくれたりもしていた。

 

一緒にやってくれてた頃の田さんの印象は、

真面目なんだけど飽き症のある兄貴肌。

いくつになっても怒ると怖い、そんな人だった。

元々ウチの喫茶店の常連だった田(でん)さんは、いつもゴロウさんという親友と2人連れ。

 

当時は仕事中に店内BGMと称して、買ってきたばかりのCDや

様々なジャンルのグッドミュージックを朝までかけ続けて耳を肥やしていた。

そんな折、ランダム再生されたジムオルークのユリイカが引っかかり、

「良いのかけてるな」と声をかけてくれたのが最初。

 

もうずっと、その頃に田(でん)さんが紹介してくれた散髪屋さんに通っている。

 「俺ってこういうの変えないよなぁ」と、ふと思った。

 

良い、悪いじゃなくて。

行動範囲を固定する癖がある。

理由はたぶん、新しい関係が面倒くさいから。

 

 

いっぺん変えてみよかな。

と、いつも思ってる。

いつも思ってんの?

いや思ってない。

いつ思うの?

たまに。

そう。

うん。

で?

 

 

独白が続く

 

 

あの頃は外を歩けば出会いがあって、すぐには届かないけど、

なんとかなりそうな距離に居た先輩達と居るのがすごく楽しかった。

 

今もこの散髪屋さん、あそこのスーパー、あの郵便局で入金を済ませる。

だいたいお定まりのコースや出来事を繰り返している。

仕事もそうだし、普通に生きてるだけでも気付かないようにいろいろと繰り返している。

最初は全ての新しい関係に慣れる事だけが目的だった筈。

出て行くつもりはなかったけど、少しの間だけここに居よう、

なんていう風に思ってたんじゃないかな?とも思う。

でも今、良くも悪くもここがホームタウンなんだなとやっと理解した。

 

「こんな筈じゃない」の連続で人生が出来てて、振り返ると、何故か少し自慢げ。

「思い通りにいかない」なんて皆分かってるけど、分かってないんだろう。

今後はどれだけ身を任せられるかに注目!