「モンパルナスの灯」を見た
1958年ジャック・ベッケル監督作品。
最初に「この物語は事実に基づくが、史実のとおりではない」と宣言がある。
1958年のフランス映画。画家アメデオ・モディリアーニの伝記映画である。監督・脚本をジャック・ベッケルが担当し、彼の代表作になった。ジェラール・フィリップが主演でモディリアーニを演じている。
ラジオで聞いて見たかった映画をたまたまスーパーのワゴンセールでゲット!
生前その才能を認められないまま、36歳という若さで生涯を終えた天才画家。
貧困と病魔に苦しみつつも、最後まで芸術に己を捧げた悲運な生涯〜
DVDの裏面に書いてある文言を見てさぞ悲しい物語だと思って見始めたのに、
意外と最初はそこまで暗くもなく、モジリアニがハーレム物かと思うくらいモテる!
次々と女性が惹きつけられる様は太宰治の小説みたいな雰囲気が少しありました。
その後、ジェーンという運命の女性と巡り会い、
一時は酒をやめて、ひたすら絵を描く日々に没入するのですが、
ここからは史実の通りの悲しい結末を迎える。
「君を幸せにしたい。もし不幸にしても、それは心ならずもだ」
劇中、プライドの高い芸術家のモジリアニは自信のひねくれた性格と、ジェーンに対する不器用で真っ直ぐな愛情をそうあらわした。
ラストシーンは「創作」らしいのですが、観客に想像の余白を与える名シーンでした。
ジェーンのモジリアニに対する深い理解と、愛に満ちた言葉が感動的。
また彼女と対極に位置し、下衆の極みを演じるリノ・ヴァンチュラの怪演も見所。
「あまりに悲し過ぎるから」か映画では語られなかったけど、
悲哀の結末のあと、ジェーンは自ら生涯を終えたらしい。
モジリアニ役のジェラール・フィリップは当時を代表する男前俳優で、
奇しくもモジリアニと同じく36歳の若さで逝去している。
あと、、これは全然日記と関係ないのですが、先日亡くなられたアコースティックユニットの「羊毛とおはな」のボーカル千葉はなさんも36歳の若さで他界された。
合掌。