風呂敷 / 私見・落語の見方
今週日曜日、7月19日の独演会でやらせて頂きますネタをご紹介します^^
また、簡単に落語の聞き方、見方についても私なりですが書いてみました!
今回お昼の部では『風呂敷』という噺でご機嫌を伺います◎
え!やるネタをバラしちゃうの??
たまに言われるのですが、落語は他のお笑いとちょこっと違います。
漫才やコントのショーレース番組で、こういうネタをやります!とは誰も言わない。
ですが、落語の場合「こういうネタをやります」どころか、
1度最初から最後までネタを見て、聞いてもらいたいくらいなのです。
というのも落語は、3分から5分くらいでトントンと終わる瞬発力重視のお笑いとは違い、
聞くたびに理解を深めていくようなところがある芸。
またそういう性質上、短くとも20分くらいは辛抱していただかないといけない。
漫才ブーム以降のお笑いが好きな方に素人落語はおおいに冗長な部分がありますが、
ゆっくりのテンポを楽しめるかどうか、というのは非常に大きいので、
あらかじめ見聞きしておくことで「こういう感じなのか」とわかってもらうと理解度が増す仕組みです。
偉そうに私見を述べさせて頂きましたが、
「日本昔話」だと思って聞いてもらえると少し馴染み始めるかと思います。
そんなことで、お時間のある方は動画をぜひご覧になってください^^
【落語】古今亭志ん朝『風呂敷』(1/2) - YouTube
【落語】古今亭志ん朝『風呂敷』(2/2) - YouTube
全部で16分くらいです。
ある長屋にいつも喧嘩ばかりしている夫婦がいた。
この日も奥さんが家を飛び出して、近くに住む兄貴分に仲裁を頼みに来た。しかし今回の夫婦喧嘩はいつもと違って少しややこしい。
この家の旦那というのが大変なヤキモチ焼きで、奥さんが外で男性と話をしているだけでカーッとなるようなタイプ。そんな旦那を訪ねて町内の若い衆がやって来たが、旦那は仕事で横浜に行っており留守。顔見知りなので追い返すのもなんだと思い、奥さんは若い衆を家にあげて世間話をしているところへヤキモチ焼きの旦那が帰ってきてしまう。
驚いて慌てた奥さんは、思わず若い衆を押入れに隠してしまう。旦那を寝かしてから出そうと考えるが、旦那は押入れの前にあぐらをかいて、ベロベロに酔っ払いながら寝る気配がまったくない。
困った奥さんが兄貴分の家へ駆け込むところから噺が始まる。
いかがでしょうか?
お話の導入はご理解いただけたかと思います。
聞いたことのない言葉や、笑いのない場面の長台詞など、
落語を難しいものにしてしまう要素がいくらもあると思います。
しかし、それで良いんだと思ってください。
例えばコメディドラマでも1時間ずっと笑いっぱなしというのはあまりないとおもいます。
お話ですから、特になにも起こらないシーンもあるわけです。
私の場合は16分一切笑いなしというパターンがあるわけです。
わからない言葉はそのままにしておいてください。
笑いのない場面の長台詞もひとまず聞き流してください。
とにかくお客様は「理解しなきゃ!」みたいなことはあまり考えずに、
ゆったりとした心持ちで「はなしを聞きに来たんだ」と思って頂ければいいんだと思います。
それこそ「日本昔話」を見ていた子供の頃を思い出していただくと、
あの頃の方が今よりもっとわからない、着いていけないことが多かったと思います。
あとは、面白いと思ったときは笑って下されば幸いです^^
それがなにより難しいのですが・・
一所懸命にやります。
7月19日南堀江のhinemosにて、よろしくお願い致します!
【 スモークという男 】
〜落語独演会と座談会〜
日時 : 七月十九日
開演 : 昼席 十五時 / 夜席 十八時
定員 : 各回10名程度(予約優先)
木戸銭 : 五百円
於 : ヒネモス演芸場(特設)
さらなるイベント詳細はfacebookページご覧ください!
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