粗忽長屋 / 私見・落語の聞き方
前回に引き続きまして、明日の独演会でやらせて頂きますネタについて
野暮と知りつつ、少し注釈のようなことをさせて頂いております・・^^
19日、夜の部は「粗忽長屋」という噺でお暇をいただきます。
全部で22分くらいです。
粗忽(そこつ)というのは、慌て者、そそっかしい人のことをさす言葉。
ある町に粗忽者が隣り合って住んでる長屋があった。
そこではそそっかしい男が2人、訳の分からないことを朝となく、夜となく言い合って暮らしていた。2人は仲良く兄弟のように助け合って生きていた。
ある日、1人の粗忽者が浅草の浅草寺にお参りに出かけた帰り、雷門を抜けるといっぱいの人だかりが出来ていた。なにかと思って群れをかき分け出てみると、行き倒れた死体がひとつ転がっている。
顔を見せてもらうと、なんと、隣に住んでるもう一人の粗忽者だと気づく。
身元が分からず、引き取り手の無かった死体を引き取ることになったのだが、この粗忽者が突然「自分が引き取ってもいいけど、長屋に行き倒れた当人がいるから連れてくる」と言って長屋に帰ってしまう・・
いかがでしょうか?
「粗忽長屋」のあらすじがご理解頂けた、と思いたい所存であります。
前回も申し上げましたが、落語は「日本昔話」を見るような感覚で
ゆったりと見て頂けるとお噺に馴染みが出てくるんではないかと思います^^
なにか書こうとしたのですが、だいたい前回で書いていしまったので
今回は、この噺に出てくる「二人のそそっかしい人」とは一体どういう人なのか?
ということを分かりやすく説明した柳家小三治師匠の「粗忽長屋」から
本編前の部分を抜粋して本日はお開きとさせて頂きます。。
我々の方ではそそっかしいってのは二通りあると言われてます。
一つは豆でそそっかしい、もう一つは不精でそそっかしい人に分かれるそうで、豆でそそっかしい人は何か思い出そうとして、口からアレコレ言葉が出て来る。
おいちょっとあの〜、ナニ取ってくんねぇかな。あそこ行くんで、ほら、
どこって、ナニ行くからよ、取ってくれってんだよ。
すぐ行くから、いやどこって、だからあのこの・・・屋根があってよ、
湯が溜まってて、体洗ったりなんかして、あーそうだ湯、湯(銭湯)に行くの!
湯行くんだからよ、その、その、踏み台じゃないよ、・・雑巾じゃなくて、ほら、ほうきじゃないよ、鉄瓶じゃなくて、・・・手ぬぐい!
なんて、やっと手ぬぐいが出てくる。
これは、豆だから色々言うんですな。
無精でそそっかしい人ってのはこういうことを一切言いません。
黙って、鉄瓶ぶら下げて湯に行っちゃいます。
「この豆でそそっかしいのが、朝、浅草の観音様(浅草寺)にお参りを済ませまして、
仁王門の所まで来るってぇと一杯の人だかり」と、お噺は続きます。
ここで先ほどあらすじに申しました通り、豆でそそかっしい男が行き倒れた死体と対面。
はたして長屋に行き倒れの当人なんているのでしょうか・・
浅草寺聖観音菩薩像:都内最古の寺院。天台宗に属していたが、先の大戦後独立し、聖観音宗の総本山となった。628年、宮戸川(現・隅田川)で漁をしていた檜前兄弟の網にかかった仏像が本尊であったとの寺伝がある。図1は円仁による彫刻・柳之御影。 pic.twitter.com/fKEdrf3IND
— 仏像紹介BOT (@butsuzobot) 2015, 7月 18
とうとう、明日になりました落語独演会^^
皆様のご来場をスタッフ一同、心待ちにしております。
7月19日南堀江のhinemosにて、よろしくお願い致します!
【 スモークという男 】
〜落語独演会と座談会〜
日時 : 七月十九日
開演 : 昼席 十五時 / 夜席 十八時
定員 : 各回10名程度(予約優先)
木戸銭 : 五百円
於 : ヒネモス演芸場(特設)
さらなるイベント詳細はfacebookページご覧ください!
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