ごく断片的な人生劇場
或る晩、自分が10代の頃にもっていた音楽感を思い出そうとしていた。
様々な音楽が情報として混在していた高校生の頃へ入っていく。
今にして思うと、聞きたくない音楽もほぼ強制的に耳に入ってきた良い時期だった。
兄弟姉妹がいる家は、テレビのチャンネル争いにおいて、お互いに興味の無い、見たくない番組をふてくされながら見る経験を一度はした事があると思う。
見てると意外と良い番組だったり、予想通り最悪だったり。
アレが、後々良い具合にイビツな作用を及ぼしていくのと似ている。
教室を見渡すといろんなタイプの音楽好きがそれぞれの感性を表面に出している。
これも今にして思えば、みんなとんがったオーラを出していた。
みんな自分の好きなモノに自信があった。
音楽は自己装飾のために一番ポピュラーなアイテムだったのだろう。
ただ、とんがっていても「おっ」と思わされる人は一握り。
たま〜に、とんがったモノは出ていないけど、確信を持って
「コイツはヤバい」って思っちゃう電波を出してる人もいる。
その子を見てると"とんがっててヤバい"人より共感、感情移入できることを知る。
みんな今も自分がグッときた音楽を聞いてるだろうか。
今やほぼ誰とも交流がないのでわからない。
そっちで良い音楽を聞いてたら、偶然会った時は高校時代のように教えてほしい。
映画「シティ・オブ・ゴッド」は幾つかのストーリーを章にわけて描いていて、
とんがっててヤバいのと、暖かいのにヤバいギャングコンビの登場する章がある。
1960年代から1980年代にかけてのリオデジャネイロ、中でも貧困にあえぐファヴェーラと呼ばれるスラム地域を舞台にした、強盗、麻薬ディーラーなどをして金を稼ぐモレーキ(ストリートチルドレン)たちの抗争が、実話を基にして描かれている。
バイオレントシーンのエゲツなさ。
恋愛シーンのハートフルな描写。
緩急の波に、感性がビンビン刺激されるのは事実を元にしてるからかもしれない。
生活が押し寄せてくる日々は フラストレーションがたまる。
しかしこの「やりたいのに出来ない」期間がとても重要だと最近感じています^p^
抑圧が半端じゃない時ほど、そのバネの跳ね返りに期待したい。
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