余話
同僚が美容院で八千円するシャンプーと六千円のリンスを買ったという。
大冒険。
「髪は女の命」という言葉がある。
大昔、お金がなくなると伸ばした髪の毛を切り売りしていたと聞くし、髪の毛は特別なものなんだろう。
私は髪型や髪色が変わると気分がよくなる。テンションも少し上がる。
散髪したてのスカッとしたあの感じはなかなか他では味わえない。
髪の毛を洗ってもらう気持ちよさ。
顔剃りの爽快感も大好きで、顔剃りサービスをやっている散髪屋さんは最高だなと常々おもっている。
「散髪は嫌いだからいつも手短に済ませてもらってる」と言ってた人がいた。
彼は顔剃りをしてもらえるところで散髪をしているのだけど、顔剃りなんて気持ち悪い、もってのほかだという。
作家の町田康さんのエッセイに書いてたとおもうけど、氏も散髪が嫌いで、顔剃りに関して、「アカの他人に首元に剃刀をあてられて身を任せておれるか」というようなことを書いていた気がする。
散髪嫌いのお二人に共通しているのが、椅子に座ってジッとしていられないということ。
「リラックスは家でするわい」派。かも。
実際私は散髪屋さんを信頼している。
理髪師が狂い出して、またちょっとしたノリで首元をスパッとやられる可能性など考えもしていない。
散髪が好きで、今年の春まで月1回は必ず行っていた。
もう10年はそれを続けていた。
しかし夏前から、突然、自分の中のルーティンワークを破壊する運動をした結果、4ヶ月ほど散髪に行っていない。
行きたい。