東京紀行
東京は憧れの街。
どこに何があるかを知らなくても、見聞きする東京の情報に地方の人間は日々触れている。
何かがある場所なんだろうと、漠然と夢を見る場所だった。
時は過ぎ、30代になった自分にも、まだまだ東京は新鮮さを保っているように思えた。
しかし今回の東京は、10代のような羨望はなく、少しだけ、半歩くらいは引いて東京を見れていた。
それでもこの街は新しい、楽しいで溢れているし、1泊2日くらいの滞在では、驚きにあてられる。
東京に来て最初に驚いたのは○○食堂とFamily Martが合体した店舗。
「なにこれー!???」と田舎者丸出しで半歩下がるどころかがっぷり四つ。
Family Martの中に喫煙所が・・!
思わず唐揚げ弁当とレッドブルを朝食に。
東京らしいもんなんか食べようとしなくていいんだよと、大人のフリをする。
店内には携帯の充電ができるスペースもあって驚きを隠せない。
食後、クールな顔を装い、あと腐れの無いように屁をこきながら退店。
東京は本当に煙草を吸うところが無かった。
健康増進法が施行された頃、ラジオでナイナイの矢部さんがボヤいていたのを思い出す。
最初に降りたった池袋駅近くにも大きな囲いがあり、そこに蝟集した喫煙者がキューキューになっていた。
なんば駅近くの外の喫煙所は囲いが無い。
確かにアレはなんで囲いがないんだろう。
古くて、目に新しい街並み。
まず岡本太郎記念館に行こうとしていたので、朝方の東京を当てもなく歩く。
みうらじゅんさんが昔仕掛けていたヌード銅像(曰く、ヌー銅)を発見。
みうらじゅん「ヌー銅界ではローリングと呼んでいます」
広大な土地が削られていた。
確か、青山。
気になる名前。
街を歩けば、テレビ・ラジオから聞こえてくる地名が見あたる。
どんな所なのか想像も付かないけど、駅の路線図のほとんどの駅名を知ってる。
難読漢字な筈の駅名だって読める。
東京に憧れてたんだろうなぁと分かる。
岡本太郎記念館に到着。
少し待つと扉が開く。
開館前、オバちゃん2人が何度注意されても勝手にドアを開けて入ろうとしていた光景には心底萎えた。
館内でも、これでもかというくらいウンチクを大きな声で。
どこにでもいるんだなぁ。
こういう人が色々なアレをアレするんだよな。
いきなり可愛すぎる太陽の塔が上から覗いている。
「なにこれ!?欲しい!」とまたも冷静さを失いパシャパシャ。
中に入ると、「コップのフチコさん」の太陽の塔シリーズらしく、ガチャガチャで売られていた。
落ち着きを取り戻し、顔を大人に戻して、室内を回ってからガチャガチャ。
アトリエとか見れて嬉しかったなぁ。
6.7年くらい前に来た時、ちょうど休館日だったのでリベンジ完了。
街へ。
ステラ・マッカートニーと東京の親和性。
緑や黄色のタクシーにも、大阪から出てきたという気持ちが盛り上がった。
街を歩くとチラホラ開店待ちの行列ができてる服屋さんがあった。
外国人観光客だろうか。
オシャレな建物を横切る際に、ちょうど開店した店があったので入ってみるとコムデギャルソン。
中学の頃の自分を連れてきてやりたくなった。
前野健太 "トーキョードリフター(前野健太 × アナログフィッシュver.)"