勢いもって突き放すの
ポエトリースラムの東京会場ではDJがいた。
大会前の集中をよそにグッと来るビートが鳴っている。
オールドスクールな雰囲気を持った音に体も揺れる。
手に持ったオリオンビールもすすみ、DJに近づき誰の曲か聞いてみると意外にも坂本龍一。
画像右手の「Heart Beat −Break The Code And Read The Message-」というアルバムだと知る。
帰阪後、ヤフオクで調べると左下に写る「Beauty」と、実娘、坂本美雨「DAWN PINK」の3枚セットが千円以下で売られていた。
さっそく買って聞いてみるとなんか違う。
あの日の自分の体調やテンション、会場内のスピーカー等の全てが良かったのかも。
少し置いてみる。
同梱の「Beauty」は初めて聞いた時から良かった。
この曲の雰囲気。たまらん。
89年発表8作目のアルバム。
カバー曲が多数収録されているのですが、どれも教授の色合いに仕上がっている。
ローリングストーンズの「we love you」など興味深いカバーもあって、民族音楽風なアプローチにボーカルが元ソフトマシーンのロバート・ワイアットだったりと、いちいち面白い。
youtubeにはなかったけど、同アルバム収録の「Romance」という沖縄民謡とクラブミュージックの融合が素晴らしかった。
アメリカ音楽の父と呼ばれるスティーブン・フォスターの「金髪のジェニー」という曲のカバーらしいのですが、wikipedeiaによると
オキナワチャンズの三人に曲を聴かせたところ、沖縄の曲という印象を受け、彼女らによる歌詞を追加した。当初、作成された歌詞が標準語だったので、坂本が説得して沖縄方言になった。
とかとか、音楽への探究心を感じるエピソードが満載。
沖縄系の音楽と言えば、世代的に92年のTHE BOOM「島唄」がいかにも最先端な感じがしていたけど、3年前から既に教授が目を付けていたとは知らなんだ。
ふとしたタイミングで坂本龍一さんのアルバムを少しづつ集めている。
知らず知らず惹かれている。
発売日が92年となってるのは推測するに、上記のTHE BOOMが流行ったことで再発されたんではないか。