「さとにきたらええやん」を見た
1977年、「子供たちに健全な遊び場所を提供したい」という思いから出来た児童施設の日常を追ったドキュメンタリー映画。
昔から西成の雰囲気が好きで、友達と歩いたり、一人でブラブラすることがあるのですが、やっぱりそれだけじゃわからないことの方が多いし、物見遊山のような気分では当たり前に内情は知るよしも無い。
この映画を通して、分かったような気になっていた、SHINGO★西成さんの曲にある「観光気分ならば来んでええ」というリリックの意味の本質に触れた気がした。
優しい人たちが、厳しい環境の中で支えあって、子供と一緒に自立して生きている。
協力してる実感はあっても、支えあってるなんて考えもなく、支えあって生きている。
だからお互いのことをいつも見て生きているし、全員に幸せになって欲しいという思いが滲み出る。
子供が大人の背中を見て育っている。
書けば書くほど嘘っぽくなる。
感動系ね、という風にしか書けないでいる。
西成の街に興味のある人は是非見て欲しいし、なんとなく時間が合ったら、なんとなく見に行って欲しい映画だった。
もう1回見に行きたい。
いっぱい貰った。
思うところがあり過ぎて、とにかく心がざわつく映画だった。
立川談志さんの映画以来、久しぶりにパンフレットを購入。
なかにはインタビューなどが掲載されている。
色々書きたいところだけど、ひとつ書くとしたら、西成という偏見に満ちた街における、ラッパーSHINGO★西成さんの存在の大きさ。
音楽を使った表現を自分もやっているけど、なにか大きな勘違いをしていたんじゃないか?という気持ちになった。
誰かのために音楽があるとして、詞と曲の両方からそのことを考えると、今自分がやっていることは、どこに向かって行きたいと考えているのか、そこに疑問が出てきた。
誰かを思ってなにかをするのはとても難しいことだし、無心でできなければ、それこそ嘘っぽさが隠しきれなくなる。
だから、自分のできることを一生懸命やる。
今一度そのことを第一に、できるだけ長い時間、背筋を伸ばしていたい。
自分はやっぱりドキュメントが好きだし、リアリズムが大きなテーマだなぁ。
DVDはよ。