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ママチャリに乗った小っちゃいオッサンの日記

ディダボティーエックス

 

 

 

今月18日、A Lighter Shade Of Brown(ライター・シェイド・オブ・ブラウン 以下、LSOB)のDTTXが逝去したことを、ヒップホップニュースサイトのMOLUVで知る。

 

 

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クラシック曲「Hey DJ」などで有名なチカーノ・ヒップホップデュオ。

 

ハードコアヒップホップしか知らなかった時期から一転、ポップスのように聴けるヒップホップを探していた頃にグッときたグループだった。

 

 

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2000年初頭、外人の作る音楽にはまり始めた私は、海外のヒップホップに辿り着いていた。

 

その頃に今は無き、アメリカ村のシスコでLSOBのベストアルバムを視聴。

 

気が付くと全曲フルで視聴し終わり、CDをレジに持って行くしか選択肢が浮かばなかった。

 

 

 

CDに付いた手書きのポップには「Hey DJ」が有名なことや、メキシコのラップグループで、それらは「チカーノラップ」と呼ばれていることなどが書かれており、内容が覚えきれないので「ポップごと貰えないか」とレジのお姉ちゃんに聞くと、「は?」みたいな顔をされてスゴスゴ帰ったのをよく覚えている。

 

その日家に帰ってから、つい先日も、ことあるごとに聴き、mix CDを作る時にもよく選曲した、愛聴盤として長く付き合っていたこともあり、なんとも感慨深い訃報だった。

 

 

 

 

当時、海外ではKanye West(カニエ・ウエスト)が全盛で、日本でも、その何年か前からNitro Microphone Underground(ニトロ・マイクロフォン・アンダーグラウンド)の爆発的な影響などがあり、現在のように日本のヒップホップもかなり元気な頃で、街にはB-BOYが増えまくっていた。

 

自分も既にヒップホップが大好きになっていたけど、ひねくれていたこともあって、流行の大きい服を着るのがどうしても嫌だった。着たいけど。

 

ので、普段どおりの服に身を包み、レコード屋さんに通って、レコードではなくCD音源を掘っていた。

 

 

 

 

 

しかしそこはレコード屋さんなので、視聴機もターンテーブルが当然多く、CDの視聴は限られている。

 

やっぱりレコードで聴いてみたいし、音源もレコードで集めたい。

 

ターンテーブルの使い方が分からないので店員さんに聞こうとするが、当時はシスコがなくなるなんて思いもしないくらい毎週末は店内大賑わいで、視聴方法を聞きたいけれど、店員さんはとても忙しそうに動き回っており捕まらない。

 

知ったかぶっておかしな事になるのは困る。

 

そこで、そばを無数にウロウロしてる、DJやラップをやってそうな人を捕まえることに。

 

 

 

丁度、五厘刈りの頭に当時はまだ違和感のあったツバの真っ直ぐなニューエラをかぶり、どデカイベースボールシャツを着て首からブリンブリンのネックレスをさげ、マリテ・フランソワ・ジルボーのぶっといデニム、白無垢に輝くエアフォースで決めたゴリゴリのB-BOYが居たので、「マチガイナイ!」と思ってプレイヤーの使い方を訪ねると、「イヤ・・オレ・・シラナイ・・」と、関西圏で片言の標準語をカマされる。

 

呆気に取られた私を尻目に、スーッと消えていった彼は今もヒップホップを聞いているだろうか。

 

悪いことをしたと今は思っている。

 

 

 

 

ベストアルバムにはintroとしてなのか、インストゥルメンタル作品が1曲目に入っていて、その曲にガッチリハートを鷲づかまれたのも良い思い出。

 

 

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当時平行して聴いていたnujabes(ヌジャベス)をはじめ、自分の中のヒップホップ観が大きく広がっていった時期の出会いだった。

 

 

 

moluv.jp

 

 

 

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