-kemurikikaku-

ママチャリに乗った小っちゃいオッサンの日記

1192つくろう

 

 

毎年、成人式が近づくと、大人びた顔をした若人の団体が、寄り合いの場を求めて嬉しそうに喫煙室に吸い込まれていく。

 

当日飲み会をしたり、成人式の会場で集まる前に、片田舎から散り散りになった「仲間」の顔を眺めに行く。

 

皆、揃って嬉しそうな顔をしている。

 

 

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成人式かどうか空想に過ぎないけれど、彼らの笑みはなかなか羨ましいくらいの輝き。

 

1人の青年が、かの「カナダグース」のダウンジャケットを着ているのを見た。

 

「なんであんな高いもん着とんや・・」服が好きなバイト君と下唇を噛んだ。

 

来年から社会人になるバイト君は、ちょうど「来年はカナダグース買いたいっす」なんて話していた所。

 

俺は既に社会人なのに、未だ触れる事すら出来ない高台に「カナダグース」はある。

 

 

 

 

 

 

スマートフォンが一時期の子供を軽く不幸にしてるのかもしれない。

 

店ではたまにわけありそうな母子がやって来る。

 

子供に感心が薄そうな母親と、神妙な顔つきの少女が入店。

 

2人は特に会話することも無く、母親はジッとiphoneを操作している。

 

小1時間、2人は会話せず、少女は運ばれてきた料理を無言で食べ終わると、母親に話しかけるわけでもなく、コップをいじっていた。

 

 

 

 

帰り際、少女の自立を促すために行っているのか、そそくさと母親が店を出て、レジに頭も届かない身長の少女が一人でお金を払っている。

 

もしかすると肉親ではないのかもしれない。

 

母親なりの考えあっての教育方針で、彼女が自立して、逞しい子供となる土壌になっている可能性もある。

 

なにより大きなお世話なのだけど、気になる。

 

 

 

「人に期待しない」のは、生きる上で基本的な鉄則だと思うことがあるけど、親に甘えれる時期が短かった子供はそれをよく分かっている気がする。

 

同時に、寄りかかれるモノへの執着が罠になったりもするだろう。

 

 

 

とか、ほんの一瞬の風景を切り取って見たくらいで何を知った風な事を言ってるのか。

 

貴様。