-kemurikikaku-

ママチャリに乗った小っちゃいオッサンの日記

あの所作

 

 

かつて井上陽水氏は「誰も知らない夜明けが明けた時」と歌った。

 

「夜明けが明けた」とはこれいかに。

 

エキゾチックなバンドに揺られ、美麗なメロディーと歌唱力の素晴らしさ。

 

フィーリングでいけてしまう説得力。

 

 

陽水さんに聞けば「それはあなた、ンッフッフッフ」とかわされてしまう感じだ。

 

なんせ「町の角からステキなバスが出る」と続けられてしまうと、気にする間もなくコチラも旅に出てしまう。 

 

 

 

 

全く、なんにも、関係ないけど、「誰も知らない」クレープ屋さんが閉店していた。

 

参った。

 

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高校時分に見つけ、何度となく通ったお菓子屋さんで、店の前で開かれていたクレープ屋さんからいつも甘い香りが漂っていた。

 

友達と、昔の恋人と、1人で、学校以外の用事でこの駅を利用する時は絶対と書いて、必ず、チョコスプレーだけを散らした200円のクレープを食べていた。

 

かつて校内で喫煙現場を抑えられ、停学処分になった時も母親を連れて、「まぁまぁそんな事よりクレープでも食べましょうよ」と食べた事もあった。

 

 

 

サザエさんのような髪型をした、無口だけど涼しい笑顔を振りまく鼻筋のスッと通ったおばちゃんが、独特の、職人と呼べるような所作でクレープを作ってくれる。

 

今までの人生で唯一「いつもの」が通じる店だった。

 

というか、おばちゃんの方から「いつもの?」と聞いてくれるお店だった。

 

僕はクレープが大好きだ。

 

苺もバナナも、カスタードも、ホイップさえも入っていない、粒々のチョコスプレーだけのチョコクレープを愛している。

 

たまにチョコレートソースで済ます店もあるが、アレは最悪だ。

 

 

 

 

もう1つの行きつけ、難波駅を降りてすぐ、道具屋筋に繋がる商店街にあったクレープ屋さんも何年か前に閉店していた。

 

無骨という言葉がピッタリの、ガタイの良い色の薄っすら浅黒い男性店主がこれまた無口な、しかしこちらは常にムスッと作ってくれたチョコクレープ。

 

通っていたクレープ屋が日本から全て無くなってしまった。

 

新しい店が何処かにできないだろうか。

 

 

 

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ホットケーキミックスを牛乳で薄めて、チョコスプレーを買ってきて作った。

 

美味いけど、違うんだよ。

 

 

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ちょっとレオン・サイクス入ってるな・・

 

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