3月21日
世界中のミュージシャンに使われている楽器メーカー、FENDER(フェンダー)の創業者レオ・フェンダーさんの命日らしい。
ネット上に様々な画像が献花のように飾られ、ポジティブに賑わっていた。
中二の春、呪文のように唱えていた。
こういうのもある。
「の」に強いこだわりを持っていた。
FF4の戦闘シーンよろしく、ひたすら詠唱していた。
燃える恋心のように全てが気になった。
異常な魅力をギラッギラ放つその楽器は、黒や赤茶けた色で鈍く輝く。
ズシリとくる重みすらマゾヒストのようにありがたがった。
少年の心を鷲掴み、今にも潰してしまいそう。
中学生は胴体を捧げる相手の決断を迫られたが、何故かすんなりフェンダーを愛する。
ジャガーを買う事にした。
ガットギター、アコースティック、貰い物のエレキギターを経た後の20歳ごろ、8万円握って躊躇なくズンズン向かった店は改装工事中。
別の店に行くがジャガーだけが無かった。
目的が「エレキギターを持って帰る」になってしまった結果、よく似た形の第2候補ジャズマスターを買った。
どこにでもある、なんてない話ですが、ギターを買った人には何かしら思い出が刻まれてると思う。