なに収まっとんねん
14年勤めた店が最後の日、有線放送の契約も切れ、無音になった店内ではスピーカーとiPhoneを使って音楽が流されていた。
同僚のiPhoneからは「change the world」が優しく、あの時代の雰囲気と、微かな潮風をまとって聞こえている。
エリック・クラプトンの有名な曲は神戸を連想する。
というのは、その昔「kissFM KOBE」の番組をヘビーリスニングしていた時期と、「change the world」がヒットした時期が同じだから。
土曜の夕方4時間の生放送でやっていた「シンゴズ・レディオショー」をテープに録音してまで聞いていた。
人生で初めてハガキの投稿を採用された番組でもあり、重要な体験をした時代によく聞いた音楽は今も甘く響いている。
「『マカレナ』は一体いつまで1位を独占する気なんだろう」と毎週考えていた。
そんなことを思い出したら無性にkissFMが聞きたくなって休憩中radikoをかけると、「山下達郎のサンデーソングブック」がオンエア中。
たまたまその日は奥様の竹内まりやさんを迎えてのトーク。最後の日にふさわしいスペシャルな内容だ。
「納涼夫婦放談」という、「らしい」題名も山下達郎さんの声で再生される感じが良い。
「サンデーソングブック」は調べてみると92年放送開始で25年目。
CMでは「所有するレコードコレクションから良質な音楽を、良質な音質でお届けしています」と滑舌よく早口に言っていた印象がある。
ぼんやり聞いていて驚いたのは山下達郎さんが自身の事を「サブカルチャー側の人間」であると、冗談なのか、認めておられたこと。
そんな心持ちがあったとはこっから先も思っていなかった。
仕事はサクサクと独特のリズムで終わっていく。
「もうみんなと働くのは最後なんだな〜」と簡単にジーンとなっている。
最後に店の前で撮影してもらったポラロイドカメラの現像品は宝物みたいな良い画質。
早くも切ない輝きでこちらを見つめている。
続終
チェンジ・ザ・ワールド?エリック・クラプトン・ボックス1983-1994
- アーティスト: エリック・クラプトン
- 出版社/メーカー: ダブリューイーエー・ジャパン
- 発売日: 1997/05/25
- メディア: CD
- クリック: 4回
- この商品を含むブログを見る