ドキドキするよな夢を見た
すでに遠いあの子についての3つの考察
94年制作「ナチュラルボーンキラーズ」を鑑賞。名前だけは知っていて、見たことのない映画はなんらかの刺激的な要素でグイグイ迫ってくることが多いけど、この映画も公開当初に見た人たちの興奮を想像させられた。1950年代にアメリカで起きた事件をうっすら下敷きにしているのだとか。原案はクエンティン・タランティーノ。
映画の中で上の画像のようなコラージュがたくさん使われていて現代のミュージックビデオのお手本のようにも見えた。
最初の15分くらいは「もしかするとつまらないかも」と思って我慢していた。見る時代が悪かったかもとか、そういうことを考えてる余裕があったのだけど、30分も経過した頃に画面に食らいついて口が半開きになっている事にハッと気づく。
繰り返される圧倒的な暴力で感じた解放感。背徳感多量のカタルシス。無宗教の自分が瞬間的に初めて啓示を受け取ったような気になる危ない映像が連続して映し出される。チカチカと忙しいイメージの断片がそれを大いに助けていて、「まぁ見てくれよ」としか言いようがない。自分に足りてないものを思い出すような感覚が湧き上がり、次第にそれは元々持っていたはずなのに忘れてしまったもののように思えてきた。押し込めてしまった自分の中の野性を引きずり出されたような気になる素晴らしい映画だった。
こういう体験は貴重やでな。
youtubeに上がっている動画で、新井英樹さんの漫画「ザ・ワールドイズマイン」について映画評論家の町山智浩さんが語っているのを聞いて、漫画の元になったと思われるとしてあげていたのがこの映画。映画と漫画で共通しているのは「『なぜ人は人を殺してはいけないのか?』を自分の頭でまずは考えてみよう」が起点となっているところ。解説がとても素晴らしくて映画も漫画も見たくなること間違いなし。
日本の映画「凶悪」における山田孝之さんと、殺人犯ミッキーにインタビューをするロバート・ダウニー・Jrの顔と役柄がちょっと似てるなあと思いながら見ていた。「凶悪」は完全に実話を元にしているけど、あの映画も殺人に対して似たところに題材がある気がする。
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