忘れてた!
新しい住まいを仮決定したので、部屋の内覧をしに。
契約予定の団地内には集会所みたいな所があって、
窓口からオバチャンが頼りなく対応してくれる。
「その部屋はまだ補修工事が出来てないので、内覧は一ヶ月後になります・・」
「マジすか」
俺は真顔だった。
あがいても内覧はできない。
その事実で一気に面倒くさくなった。(大袈裟)
それなりに色々あって、実はすでにこの時、何ヶ月も延期してる内覧。
やっと整ってきた足取りのまま本契約に進むつもりが思わぬハプニング。
去年タイに行った時も酷似したケースで9月だった旅程は11月まで伸びた。
一人旅の出ばなをくじこうとする妖怪です?
しかし、あのときも相当面倒くさかったけど、ポジティブが珍しく圧勝した。
オバチャンとの間に窓ガラスがある事もその理由になった。
なんにしても内覧はできない。
後日、
管理事務局(集会所)から「前回似たような間取りを案内出来る事を忘れてた!」という
いたずらっ子ちゃんみたいな電話をしてきたので砂を噛みちぎりながら笑顔で対応。
忘れてた!って言われても!
即刻集会すると、私が住む予定の隣りの部屋の鍵を渡される。
「1人で行って良いんだ!」という人見知りならではのラッキーが重なり、
スキップするように自転車を漕いでいると
近隣で遊ぶ児童らにじっとりと監視され、異質者のレッテルを貼られる。
そんで、
気の済むまで写真や動画を収めて、ニコニコで内覧を済まして出る。
内覧することで全てに満足し切っている自分が居る。
「たまに鍵すんの忘れた!って奴がいんだろな〜」とか考えながら、鍵をして、
鍵を持ってそのまま家に帰ったという、本当のようで嘘のお話。