-kemurikikaku-

ママチャリに乗った小っちゃいオッサンの日記

油野美術館の夜

 

"ゆの" と読むことを知ったのは最近で、美術館って書いてるけど、

実態はイベントスペースだと知ったのはもっと最近。

中に入ったのは今回が初めて。

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二等辺三角形みたいなカタチの2階だて。

この日は屋上もBBQでオープンしていた。

  

 

カーテンズ編集部デスクことヲザキ珈琲のライブに、

というより、休みの日がかぶってたのでヲザキ珈琲と喋りにいく感覚で家を出た。

最近もっと早くこういう、交遊を、持つべきだったと後悔している。

スポタカでスケボーを見て、適当に千日前線野田阪神行きに乗り込む。

"野田阪神" はなぜかよく聞くし、やたら耳に残る名前だ。

 

Googleマップに連れられて油野美術館に到着。

雰囲気のある坊主頭の人が古本、古雑誌を並べて

硝子戸に背を向けて椅子に座っている。 

確かに自分があそこに座ったら、

動物園状態とか、色々変になるだろうから背を向けると思う。

後ろ姿なのにその背中からオーナーたる由縁みたいな物が出てる人だった。 

 

入店を躊躇するようなオーラを出していたひとが

のちにオーナーのササキさんだと分かる。

硝子の向こうには電気の消えた看板に「PART TIME BOOKSELLERS」と書かれてある。

否応無しに、しかし自然に、センスの良い人だなと思わされる感覚だった。 

見たことのないベトナムのビールを注文して呑みながら2階へ。

カメラは映画を盛り上げている。

ちょうどヲザキ珈琲がお客さんと喋っていた。

ビ〜トナ〜ムゥ

 

まばゆいくらい白1色に塗られたシンプルな内装はみんなが好きになるだろう。

とりあえずお客さんに会釈しながら、屋上のBBQを食べる為に階段をさらに上がる。

上がる背中に「生スモークだ!」と聞こえて度肝を抜かれる。

「おいおい、エディーマーフィーみたいじゃねーか!」

とニヤけながら屋上に着くと暗闇。 

 

あれ・・?BBQは?

目を凝らすと人はたくさん居る。

大きな電気がないことに気付く。

 

みんな顔を伏せて、暗い屋上でギューギューになっている。

どうやら肉の焼ける匂いもしない。

こんな寺山修司の市街劇みたいな光景もそうは見れない。

異様な光景に固唾をのんで、いきおい、水に波紋を走らせる。

iPhoneのシャッター音。

獣のように目を光らせた群衆がコチラを見る。

先ほどの自己顕示欲をくすぐる注目とは違って完全に敵意の目だ。

ココに居てはいけないと思い、すぐ2階に避難して

ヲザキ珈琲とお客さんと談笑することに。

 

しばらく喋って酔いも出てきたので「今から皆で吞みに行こう!」と、

極めて独断的に提案して4人で近所の居酒屋になだれ込む。

短い時間だったけど楽しくて、人間に涙が出そうだった。

 

お客さんを送って、油野美術館に引き返すとオーナーがヲザキ珈琲と喋っている。

もうかなりお酒の入ってる私は、相当慣れ慣れしくなってるので

勢いでオーナーのササキさんにも絡みまくってしまい結果、色々なお話を聞かせて頂く。

 

ササキさんはビジネスの部分に、執着の無い商材を持って来てる。

そして丁度いい流行を察知してお金に換えるのが上手い人なんだと思う。

王道は嫌いだけど、その次くらいのは好き

シングルよりカップリングが好き

みたいな軽い天の邪鬼好きするセレクトが上手い人なんじゃないかと!

 

考え出すと、油野美術館の名前、白い壁、ササキさんの風貌、置いてる本も、

全部「わかってるよ」という、サブカルどんと来いなセレクション。

過去の遍歴を聞いててもタダ者じゃないのが誰にでもわかる。

何も分かってない俺が、何かわかりそうになるような師匠(まさにマスター)な人だった!

気になる人はササキさんに直接聞いてみよう。

勇気があれば道は開かれる・・ 

 

 

本当は呑みに行きたかったけど、飯でも行く?って事でラーメンをご馳走して頂いた!

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ササキさんも初めて来たらしいけど、めっちゃ旨いやつでした。

 

このお店客層が変わってて、モヒカンの人とかモロホストの人とかが常連ぽかった。

お店の人も舞台俳優みたいな顔の人が多くて夢でも見てるようだった。

 

人と酔っ払うのは楽しすぎてマズイ、けど逆らえない楽しさがある。

大酒呑みの友達が出来ると肝硬変とかで死ぬ気がする。

 

今度ササキさんの家でスケボーしたりします予定。