ヒメアノール
久しぶりに家でダラダラ酒飲んでフラフラしてたら
ツイッター消しちゃってたり、ブログ書きかけでアップしてたり何してんの。
確か震災の年に同著作「ヒミズ」が実写映画化されていた。
見てないけど、映画のストーリーは震災を絡ませたり、話はかなり違っていたぽいです。
小学生の頃に読んだ「行け!稲中卓球部」からの古谷実ファンなのですが、
高校生の頃は「ワンピース」より古谷実の漫画の方が沢山読まれてると思っていた。
国民的な漫画家だと思っていたし、違うなら世の中がおかしいとか、
そういう類の痛いファンの一人でした。
改めて思い返すと、小学生の頃から今でも
新作が出たら読んでる漫画家って他にいないので、相当好き。
ほんで、
この「ヒメアノール」は非常にシリアスなお話。
「シガテラ」という作品以降、古谷実は、なんでもない平和な日常生活の中にも
常に死のニオイがしてる、キッカケ1つなんだというような作風で作ってる、と思う。
「ヒメアノ~ル」では理解されない変態性欲を持ち合わせてしまった男の苦悩が描かれている
そしてそのすぐそばでは、華やかだったり、起伏に富んだ平和な日常がある。
ちなみに、その変態性欲に苦悩する屈折した男をV6の森田剛氏が演じるらしい。
同著作「グリーンヒル」でも「普通」の素晴らしさを分かりやすくレクチャーしていたけど、
非凡な生活や人物像に憧れてる人に読んでほしい。
つい憧れちゃう「普通じゃない」ってこれくらい陰惨なことだったりするんだろう。
日常系と呼ばれる作風にサイコホラーを足していて緊張と緩和の効果が抜群です。
「闇金ウシジマくん」ほどハードコアではないにしろ、結構えぐい描写も。
「あなたの隣にも犯罪者が」みたいなキャッチコピーがあるけど、
果たしてその犯罪者は本当に極悪非道一本やりの殺戮マシーンなのか?
というようなところに焦点が当たっているように思う。
本人には「どうすることも出来ないこと」の恐ろしいパターンが描かれた名著です。