-kemurikikaku-

ママチャリに乗った小っちゃいオッサンの日記

「ラスベガスをやっつけろ!」を見た

 

風邪の養生で引きこもって積みDVDを消化している。

スローライフラバー。

 

ジョニー・デップ主演、1998年製作テリー・ギリアム監督作品。

http://adobensya.jp/smorkjackets/f/all-f1/Fear-and-Loathing.jpg

ハンター・S・トンプソンの同名著作が原作のノンフィクション

「アメリカン・ドリームの死」を探すお話ということですが、

多分、内容的には俳優なりトンプソンなりが好きだと楽しいでしょう・・ 

 

 

ハンター・S・トンプソンとは「ゴンゾ(ならず者)ジャーナリズム」を名乗り、

ニュージャーナリズムの旗手的存在だった作家。

ゴンゾはこれまで客観的な事実だけを新聞のように書いてきたジャーナリストが

自ら取材対象の中に身を投じて、体験から主観も織り交ぜて書くスタイル。

 

60年代後半、バイクマフィアと恐れられたヘルズ・エンジェルズ達と

1年以上バイクに乗り、生活を共にした体験取材記を出版して一躍有名に。

この映画はその後の話。

 

1970年代を舞台に、ジャーナリストのラウルと、弁護士のドクター・ゴンゾーは取材のためラスベガスへ向かう。彼らは車のトランクいっぱいにドラッグを詰め込み、ラスベガスに到着してからもドラッグ漬けで様々な騒動を起こす。

実名はマズいということで、ジャーナリストのラウルがハンター・S・トンプソン。

ドクター・ゴンゾーがトンプソンの弁護士アコスタをモデルにしている。

自分で書いててもややこしい。

 

 

バイクレースについて数百文字の取材記事を頼まれるがレースも見ずに

ずっとハイになって、ドラッグの体験談ばかり60ページ分を出版社に送りつけたという。

「ぶっ飛んでる」とか、もはやそういうことではない次元でどうかしている。

 

当然ボツになった原稿をそのまま別の会社から出版に持ち込んだという+思考には脱帽。

それが後にこの「ラスベガスをやっつけろ」に変化して大ヒット。

ヒッピカルチャー、ドラッグカルチャーの追い風がまだ残っていたアメリカで寵児と化す。

 

 

映画の中でラウル(ハンター・S・トンプソン)を演じるのはジョニー・デップ

この映画を撮影するにあたりジョニー・デップはトンプソンと生活を共にする。

トンプソンのように密着、体験取材をして、彼のガニ股歩きや、

様々な仕草を体得して来たというから恐れ入ります。

http://blog-imgs-21.fc2.com/j/o/h/johnnydream/rasu2.jpg

禿げた頭も実際に頭髪を剃っているという良い役者っぷり。

頭を剃ってるのはハンター・S・トンプソンその人じゃなかろうか。

 

 

ネット上では「『モンティ・パイソン』をそのままやっている」という意見も見られた。

モンティ・パイソンとはビートルズが愛し、親交もあったイギリスのコメディグループ。

テリー・ギリアム監督はモンティ・パイソンのメンバーであることからもファンの人が見ると

一目瞭然のシーンや、付き人として学んだとされる動きがコントの中にあるんだとか。 

 

 

デートで見るタイプの映画ではありませんが、ここまで読んだあなたは好きだと思う。

 

 

日本では石丸元章氏がゴンゾを名乗り、新訳「ヘルズエンジェルズ」では翻訳を担当。

「限界は、越えたやつにしかわからない」の精神。

 

ラスベガスをやっつけろ [DVD]

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ヘルズエンジェルズ

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