飲食店で注文をするときに、メニューを指差して「これ」という注文の仕方をする人がある。
私はこれが理解できない。
仮にパブロ・ピカソや、国のタイのように、正式名称が糞長いから「これ」というなら理解できる。
しかし大抵は固有名詞であり、1単語を発すれば良いのに、「これ」という。
店員の側に立つときもこれが大いに曲者で、「これ」といわれると、画像などが見えていても体をメニューの方に近づけて、指差してる商品を確認して、「○○ですね」とかやる。
このとき、客側もなんとも言いがたい表情をすることが多い。
しかし「これ」といわれて持って行き、違う商品を提供することになると意味が分からないので、ウザがられようが、いちいち目と、声で確認をする。
始末に悪いのが、そうやって確認して商品を持って行くと、「違う」などと言ってのけるならず者が必ず現れる。
客側にある場合も、同行者が「これ」という時はなるべくだ黙りたいのだけど、3回以上見てしまうと、どうしても気になって言ってしまう。
何年も前にそういうことがあって、「なぜ商品名を言わないのか」を聞いたことがる。
理由も何も無いのだという。
日本人は気質として、本人がそれを「自分の責任で断定する」という事が嫌なのかな?とも考えて、「なんとなく曖昧にしておきたくなることなのか」も聞いてみるが、そこまで考えてないという。
「じゃあ商品名言っちゃったほうが、お互い楽じゃね?誰も得してなくね?」と聞く。
すると、店員はメニューに書かれてある商品の写真の配置、商品名の配置を、絵として記憶しているので、このページのこの辺を指差せば伝わると思っているようだった。
素直に愕然とした。
「これ」と商品をさす人の常識は意外と思われるかもしれないが、自分みたいなボンクラ店員にとって、「そんな風におもってたの!?」と驚くべき事実だった。
記憶しているわけがないのである。
ボンクラらしく開き直らせて貰うと、メニューなど、よっぽどの理由がない限り見ることは無い。
確かにそう言われてみると、賃金をもらう側としてプロ意識に欠けてるのか・・と首肯せざるを得ない。
しかし、と言いかけて、泣き寝入り。
今日も同じことがあって、ふと、そんな昔のことを思い出したりしていた。
たまらない奴等。
格好良い。
英雄オーラ。
こいつも欲しかった。
最初に見た映画に出てて凄く可愛い。