ミソカ
年越しを共に過ごす本が届いた。
パラパラめくって分かった事だけど、ナインティナイン主演の「岸和田少年愚連隊」も97年上映の作品らしい。
やっぱり95年、前後2、3年の空気が支配している人生のパートがある。
今まで見てきた映画の中で1番好きかもしれない。
高校生になった頃、岸和田周辺に住む友達が沢山出来て、「ここがあのシーンの陸橋」とか、聖地巡礼をした。
岸和田や貝塚は下町の雰囲気が今でも残っている昭和な町で、今思い出しても独特な空気感。
そこに過ごす人達もまた、ニュータウンではお目にかかれない、イナタくて、邪気なく暴力的な顔つきや言動で、15歳の僕には新鮮に映っていた。
自分の住む町にはヤンキーっぽい子は居てもそこまで無茶はしなかった。
しかし高校に上がると、教室で鉄パイプを振り回してるような子達が居て、大体泉州方面の出身。
鉄パイプにはビニールテープをグルグル巻きにして滑り止めにするなど、知らなくてもいい情報を教えてくれた。
ヒップホップも岸和田から自分で持ち帰った文化だった。
「今夜はブギーバック」以降、音沙汰なしになっていたヒップホップはめちゃくちゃ格好よかった。
誰の指図も受けないで見た映画で、映画にハマっていった。
ナイナイのラジオに井筒監督が来ると次に見るべき名画を知ることができた。
当時、週に3、4日、夜中に新旧問わず、単館上映系の作品がテレビで放映されていて沢山映画を見た。
名画座の無い時代に生まれた僕の名画座は深夜テレビだった。
当時からずっと夜に影響を受けている。
今もやってるんだろうか。
やってるなら、ちょっとテレビが欲しい。