-kemurikikaku-

ママチャリに乗った小っちゃいオッサンの日記

幽霊部員になって

 

 

「当事者になった時に初めてわかる気持ちがあるやんか?」

その地点に立っている俺は忙しない気持ちや、焦りの混濁した佳境を独りでいじくりまわしていた。

相撲を取っている自分と、相撲を取る自分を見ている自分。なんの関係もないおっさん。

 

秋になった頃から続いていた一つの物語が半年52話分程でケリをつけそうな気配を灯している。

 

え?どうなるの?

もう終わっちゃうの?

続編あんの?

映画化とかにもつれ込む感じ?

 

知らん。

 

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俺はちゃんとふざけながら様々な材質に変化するターミネーター2のT-1000のように大あらわ。

口から出まかせを散々口走ってはしくじりを噛み締めたり、思わぬ好機に恵まれたりと迷走した。

果敢な挑戦や、無軌道な突っ走りの数々はどうやらドラマらしいテイを成し得そうである。

俺はどこまでも愚かだが、いつまでも変わらない強さを持っている事を知った。

 

 

もうどこにも行けない事を知りながら、飛行機の中で離陸を待つ矛盾を抱え、冬にワセリンごとぶちまけてやれば肌ツヤは春色に変色していく。

いたたまれない思いを引きずりながら新しいぬくもりが天邪鬼を包み込んでいる。

頭に集結した身体中の血液さえ落ち着くしかないような、悔しいくらいの温もりだ。

 

おれは、

 

と書いたところで二の句が継げなくなっている。

 

 

どこまで、

 

と書いてまた手が止まったままだ。

 

 

好きなものを好きと言わず、船のオールを振り回すような日常を過ごし、乱高下する感情を一身に受け止めていては、やり切れない。

 

ラストカットにほど近そうな素直さがポロリと暗闇に転がっていく。

 

おれは、新しくなりながら逆行する。

たしかに新しくなってはいるが、やり直していることに等しい気がしている。

 

 

どこまで、いつまでを決めない生活が続いているのをまだ誰も知らない。

 

 

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歯を磨いてきます。 

 

Davy

Davy