-kemurikikaku-

ママチャリでかけずる小っちゃいオッサンの日記

塗りたくるサプライズ

 

先日、友人に招いてもらい同志社大学に初めて足を運んだ。ピアニストのスガダイローさんの即興演奏が映像作品とのコラボレーションで見られるコンサートがあるらしい。とても楽しみ。

 

大きな看板があったが、帰りには撤去されていた。

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大学はとっても大学然としており、美しいツリーまで生えていた。

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学生達を横目にコンサートホールを目指す間、なんだか無性に懐かしく、羨ましい気持ち。

 

ホール内に潜入。これまた綺麗な場内。席に着くと暗転。独特な静謐。

スガダイローさんのピアノの音。正面、大きなスクリーン画面に映し出されたのは晴れた日の海外の公園。無音の映像は定点カメラだ。タイトルは「THE PARK」。大きな木々に囲まれた比較的小規模の屋外バスケットコートで少年から青年と思しき白人と黒人がバスケットで白熱している。定点でひたすらその映像が続く。みんなバスケットがとても上手い。たまに道路を走る黄色のスクールバスや、バスケットコートの前を過ぎる人達の見た目や背格好からここがアメリカで、ニューヨークのそれもブルックリンの風景だと予測する。黙々と即興のセッションが映像と共に繰り広げられる。鳴り続けるピアノの音と、バスケットコートを自由に出入りする人たち。プレイヤーのメンツはどんどん代わり、ついに黒人の少年2人だけになった。突然視点が変わって、バスケットコートを今までと逆位置から定点で映し出す映像に切り替わる。右足に黒いサポーターのようなものを巻いた白人男性が練習している。これもしばらくして映像がブラックアウト。気づけば実に1時間近く経過していた。バスケットをする知らない誰かを眺め続け、彼らのこれまでや、これからまで勝手に想像して画面に食い入っていた。ただただバスケットをする人たちの風景をだ。なんてこった。暗転の中、最後までスガダイローさんの音だけがコートに残っていた。

 

10分休憩を挟んだのちに再開。

「THE PARK」の謎の求心力を思いながら着席。次は突然綺麗な雪山の映像が映し出された。それもパッと見ただけで遊びのレベルではない高さを登る人たちだとわかる美しい映像だ。「ROAD TO K2」と題された標高8000メートル級の高峰を目指す写真家の石川直樹さんの記録映像が流れ始めた。時折画面には石川さんの投稿と思われるInstagramでの記述が現れ、そこがエベレストの中に位置するとわかり始める。内容の理解を進める内に、ピアノの音が映像と完全に溶け合っている事実に気づくのだけど、即興で行われてるピアノ演奏だと忘れてしまうほど、完成された映像作品を見てるような気持ちになるシックリ具合。先ほどの「THE PARK」はただただバスケットをするだけの映像にも関わらず、プレイに興じる人たちから目が離せなくなってしまう映像のマジックに囚われていた。しかし今回は映像そのものが力強い、過酷かつ雄大な登山の映像なのに、頭は音楽に支配され、音楽に誘導され、音楽を見ているような、とても不思議で面白い状況を楽しんだ。プロってスゲー!と思わされる。

 


Fergus McCaffrey | Ari Marcopoulos: "The Park"

今回同志社大学で行われた企画の元になった催しのメイキング映像がありました。こちらは東京で行われた「THE PARK」の撮影者アリ・マルコポロスと映像に即興演奏をつけたピアニストのジェイソン・モランが対話しているもの。なんかねぇ、自分らの言うてること、ものっそい分かるで。

東京の現場にはスガダイローさんもいらしたらしく、ジェイソン・モランと共演経験のある氏に今回の演奏のお話がいったんだとか。あの公園はやはりブルックリンだった。ブルックリンで街の人たちを撮影した写真本をいくつか持ってるんですけどホンマ絵になる場所なんですよ。

 

たまに芸術を注入すると気分が変わってええ心持ちになります。学問としての芸術は不勉強で分からんのですがポップに楽しむ派でやってます。今京都の福田美術館でやってる日本画を見に行きたい。あと年1でいいから横尾忠則さんのとこね。ほんなら今日も最高の1日になるで!

 

ぼくのほっぺのちいさなあざ/The little mark on my cheek

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公爵月へ行く

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オール・ライズ

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  • アーティスト: ジェイソン・モラン,レロン・トーマス,チャールス・ヘインズ,ジョシュ・ローズマン,ステファン・レーマン,タルス・マティーン,ナシート・ウェイツ
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