-kemurikikaku-

ママチャリに乗った小っちゃいオッサンの日記

オキニを連れて

 

起きると家の中にスズメバチがいた。

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夢ではない。

 

外で除草作業をするブーンという音で目が覚めた。また眠ろうと思うが音は止んでくれず、布団の中でiPhoneをいじる。時折、家の中で紙がこすれるような、ともすれば誰か人が居て動いているような音が気配と共にあり「空き巣でも入ってたりして」寝ぼけながら昨夜鍵を閉めたか思い出したりする。1日中車の運転をしてた疲れから寝落ちした昨晩を回想するが面倒になって締め切った襖を勢いよく開けるも当然誰もいない。今日もいい天気。仕方なく起き上がり顔を洗って歯を磨く。ボタンを押すだけにしておいた洗濯機を回して、冷蔵庫の中を見回し炭酸水を掴みだしてパンを焼くためにトースターを温める。ほとんどの電気がつけっぱなしになっていた。ブーンと勢いよく回る機械の音が妙に近い場所から聞こえた気がして、ベランダに繋がるすりガラスの窓に目をやると体長10センチはあるだろうスズメバチ。なんで?当たり前の疑問が口をついた。「外側から張り付いてるのが見えている」目は現実逃避を試みるが、すりガラス越しにしてはオレンジと黒の縞模様が近視の乱視にも確認できる。完全にスズメバチだしオオスズメバチだと元虫博士は瞬時に理解した。ブーンといい羽音をたて窓や換気扇の周りを不気味に浮遊するスズメバチの姿に冷たい汗が滲む。いつどこからどうやって入った?考えても仕方がないことを考えるのをやめて新品のゴキジェットの封を雑に破る。しばらく観察するとずっと窓辺をうろうろしていて外に出たがっていることがわかった。よろしい。こちらも平和的解決を望んでいる。お互いに傷つけ合わない取り決めを言葉で交わしてから窓を開けたいがそうもいかず、ゴキジェット片手にすりガラスの鍵に近づく。こちらが寄ると威嚇なのかあちこち飛び回るスズメバチにビビりまくるちっちゃいおっさんこと俺。銃口を向けたまま凶悪犯と決死の交渉をしているみたいな気持ちになってきた。動くなよ、と念じれば動き、しかし体が重いのか、ゆっくり浮遊するスズメバチ。距離ができた隙に鍵を開けて引き下がり、次のターンで窓を開けることに成功。程なくして外に飛び立ってくれた。強制的に覚醒した脳とドッと噴き出た汗。マジでつかれた。

 

近くで撮りたかったけどさすがにイモる。

 

【スーパー閲覧注意】

youtu.be

おーちゃんねるの視聴者じゃなければもっと焦っていただろう。狂いし者にも助けられる日常。

 

朝起きてリビング行ったらスズメバチ松尾芭蕉の有名な句だが実際に遭遇すると言葉を失うぞ。動画や写真ではデカさが伝わらないのがとても悔しい。密室の中にスズメバチと2人きりになる恐怖は鮮烈でした。寝落ちする前に襖を閉めずに寝ていたらと思うと。今日も最高の1日でした。明日はもっと最高の1日になるで!