-kemurikikaku-

ママチャリに乗った小っちゃいオッサンの日記

目に映らないサービス

 

公園と自転車とパンとコーヒーで春。

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お腹を満たせてる幸せ。

 

パーシー・アドロン監督1987年公開作品「バグダッド・カフェ ニューディレクターズ・カット版」を鑑賞。

アメリカのモハーヴェ砂漠。旅行中の中年ドイツ人夫婦がラスベガスを目指す車中で喧嘩をしている。妻のジャスミンは車を降り、スーツケースと豊満な体を引きずって砂漠を歩く。汗だくでたどり着いた「バグダッド・カフェ」の中では主人のブレンダが夫、子供、店員、客にまで怒鳴り散らしていた。

先日紹介したGYAO!が無料公開中のキネマ旬報ベスト映画から、80年代ミニシアターブームの火付け役と言われた名画をチョイスできる幸福。砂煙に霞む世界観を一掃して、暗かったモーテルが少しずつ笑顔と活気を取り戻す。明るい善意の人がもたらす優しさの効能を見る映画。

冒頭の夫婦喧嘩はことの顛末をいくつかの場面に切り取って見せる手法が斬新。直接的な喧嘩のシーンもあれば、車のトランク部分を何度もぶつけたり、空き缶を拾っていたり、不思議なシーンも多い。1人になった主役のジャスミンが導かれるように歩き出すとジェヴェッタ・スティールの「コーリング・ユー」が悠然と砂漠のシーンに響き、観客も歌声に連れられ映画の中に誘い込まれる。長年のフィルターを通した夫曰く「太ったドイツ女」と形容されるが、愛らしい魅力に満ちた女性であることがスクリーン全体に伝わり始めると彼女から目が離せない。

時おり挟まれるジャスミンの頭の中を覗くようなカットが、漫画の吹き出しを映像化したような新鮮な見せ方。とてもシンプルな物語だが画面の色使いや、身体的な比喩表現を使い寓話的な優しい可笑しさを映像化しているところに強く惹かれた。

 

youtu.be 

絵本の主人公を思わせるジャスミンのファンタジーな存在感。

 

gyao.yahoo.co.jp

無料公開は4/10まで。

 

陽気に気分を良くした私は敬遠していたカレー屋さんに座っていた。たらふくチーズナンを頂き、うんまいバターチキンカレーはマイルドな辛さ。大満足、大満腹で幸せな心地になれました。今日も最高の1日でした。明日はもっと最高の1日になるで!