-kemurikikaku-

ママチャリに乗った小っちゃいオッサンの日記

まだひとつになりたい

 

ワクチンから解放されました。

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細る精神は体力気力のほかに思考力の低下からも。懐かしい風邪の身体。

 

2013年ジョン・クロキダス監督作品「キル・ユア・ダーリン」を見た。

第二次大戦が終わる少し前、実際に起きた殺人事件をもとにした作品。大学生になったアレン・ギンズバーグは旧態依然とした学校の教えに不満を感じていたが、型破りを絵に描いたようなルシアン・カーと出会い、彼の言動に刺激され行動を共にする中で友情を超えた思いを抱き始める。

ハリーポッターシリーズでお馴染みダニエル・ラドクリフアメリカの詩人アレン・ギンズバーグの大学生時代を演じる。ウィリアム・S・バロウズジャック・ケルアックも巻き込んで、本作はビートジェネレーションが生まれる前夜の騒動を描く。ワクワクで見たが、日本では劇場公開がなかったことからも一部の好事家だけが知ってる人たち、ジャンルの話なんだよなと我にかえる。美青年デイン・デハーン演じるルシアン・カーの妖艶な魅力と、凄惨な事件の顛末ついて語られることが当たり前に多い映画だが、個人的には新1年生のギンズバーグが名門大学の考え方に反抗し、新しい仲間と刺激しあい、自身のトランスジェンダーを意識し、数多のドラッグと夜を越えていく青春モノとしての構図の方に魅入られた。ギンズバーグが詩を書く時のインスピレーションや、現実を遡って言葉を採取していく様子に共感する。

「シラフのくせに幸せだなんていう奴はとんでもない嘘つき野郎だ」というボンボンヤク中バロウズの名台詞が一時期ネットで話題になっており、そのシーンをやっと見ることができてとりあえず満足。映画「裸のランチ」を未だに見れてないことがずっと引っかかってる。今後ギンズバーグの「吠える(HOWL)」のサブスク化もよろしく願いたいところだ。

 

youtu.be

もっとも真剣に詩作と格闘していた2014年に見たかった作品。100年ぶりに麻薬書簡読も。

 

ダニエル・ラドクリフはハリポタ時代の稼ぎを親御さんが管理していたお陰で、現在は本当に出たい、演じたい仕事しかしない生活をしてると聞いたことがある。子役上がりの俳優の末路がゴシップになりがちなアメリカらしい話。今日も最高の1日でした。明日はもっと最高の1日になるで!