-kemurikikaku-

ママチャリに乗った小っちゃいオッサンの日記

スペシャルブレンドを君に

 

毎年恒例春の雨。

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新しい月に向けて歩く。

 

2019年土屋貴史監督作品「花と雨」を見た。

日本のラッパーSEEDAの自伝的映画。幼少期からロンドンで過ごした吉田は日本の高校に馴染めずにいた。それは姉の麻理も同じで、麻理はいつかロンドンに一緒に行こうと話をする。音楽を通して新しい仲間が出来た吉田だったが、次第に違法な金儲けに夢中になっていく。

SEEDAさん曰く「Based on a True Story」ということで登場人物の名前を変えたり、事実より抑えたシーン、映画的にしたシーンがあるとのこと。ファンでなくても楽しめる作品だと思うが、彼の音楽を聞いたことがない人にはどうしても説明不足になってしまうところもあるだろう。吉田を演じた笠松将さんも「親切な映画ではないかもしれない」とコメントしてるように、ひとりの人間の10数年を2時間で描ききるのは難しい。しかしこの映画から伝わるのは、誰しも紆余曲折を経て今ここに立っているということで、その手引きとして歌詞は物語を立体的にしてくれるが、映画から十分その厚みや重さは感じ取れた。2006年発表の名盤「花と雨」の制作過程、当時の仲間との交流を描いた場面にドキドキするあの時のヘッズ。笠松さんの演技がとても好きだった。会話の中でふと英語が出てしまうシーンの自然さや、チョンチョンに尖りきった目つきも最高。「なぜラップをするのか」どのラッパーも持つ物語を見る。

 

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サイバーエージェントの取締役、藤田晋さんが「日本のヒップホップの為になることがあれば、1度だけ出資したい」と10年以上前に言われたことがキッカケで予算が集められたらしい。いろんな人が見てるし、縁の不思議を思う。

 

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初めて聞いた日の気持ちが蘇る。後に結婚するEMI MARIAさんのボーカルも印象的。

 

吉田家の家族の在り方がすごい好きだった。これからも日本のラッパーの自伝映画は作られるだろうし楽しみだ。他ジャンルのアーティストの自伝映画も見てみたい。今日も最高の1日でした。明日はもっと最高の1日になるで!