先祖帰り
先日、家で小さなお盆の儀を執り行った。
「盆の墓参り」
当たり前に誰も行ってるんだろうか?
多分自分は一回も行った事がない。
これから寒くなりそうという時期に親戚と霊園を訪れ、父方の墓を綺麗にしたのを覚えている。夏は記憶にない。
考えると母方の墓は誰も手入れに行ってないんじゃないか?と邪推したこともあり、突如起こった謎のブームに乗って墓参りへ行く事を決めた。
なるべくなら暑い内に水をかけてやりたい。
この世から居なくなった人たちは列記とした先祖にあたる。
人はどの瞬間から先祖なのかはわからないけど、生きてる人よりも墓場の人の方が先祖感がある。知らんけど。
誰にでも現在の元となる始祖がいる。
元祖自分。確かに元祖の味は大事にしないといけない。
しかし時に己の道を歩む剛の者もおるやろ。
選択は自分がする。
タイムマシンが出来たら絶対にどんな人なのか見に行きたい。こういう事を考え始めると頭がドラえもんになっていくから好き。
どういう事?
「こういう事やがな。頭がいかれとんねん」
ほっといたれ。
好きにさせとけちゅーとんねや。
大丈夫やろ。
あなたを呼んでいる
私の声が届いているのは分かっている
私はあなたを呼び続けているのよ
心解き放つ系男子は進む。
それから
話が変わって来た。
リニューアルオープンする喫茶店に残留が決定。
まさかのオープニングスタッフ2期が始まる。ゆなぁむせぇん。
行くも地獄、戻るもまた、てな感じで流されながらなんとなく楽しみたい所。
数ヶ月に一度の恒例行事、歯医者に行って歯石とヤニを取ってもらう。
受け付けの人や、中で作業をしている人が新しい人ばかりになっている気がした。
歯医者を怖がり過ぎた代償が銀歯だらけの口の中である。マザーファッカー。
意を決して歯医者の門を叩いた日から何年も経って、今では一丁前に施術中に寝てたりする。
なんて事はないのだ。
本当は。
大抵のことは。
とか、一気に楽観的な気持ちになって心を軽くしていた時代も経た。
院内待合室に「にゃんたんのゲームブック」シリーズを見つける。
時空を超えた再会にテンションも上がり、ますます煙草が吸いたくなってきた。
頻繁にテレビゲームを買ってくれる家ではなかったので、僕はこの「ゲームブック」で随分飢えをしのいだ記憶がある。
ハッキリ言って、テレビゲームの魅力にはかなり劣る。
実際に「スーパーマリオ」を1面だけでもやる楽しさや嬉しさには、足元にも及ばない程度の感動と興奮があるのだが、「にゃんたんのゲームブック」はゲームの無い日々を送る僕には良い抱き枕だった。
ゲームが売れに売れていた時代、大学ノートにロールプレイングゲームを手書きで製作してやりたい人にやらせていた。
同級生は休み時間に最新ゲームの話題、知識を、競い合うように披露していたので、その話や、ドラクエの4コマ漫画や自前の攻略本からの知識だけで作っていた。
すぐ周りでも流行りだし、漫画を描くブームがゲームを作るブームに変化していった。
プレイヤーのステータスのページ、フィールドのページ、敵モンスターのページなどに分けて、プレイしてくれる同級生の動きに合わせてページをめくる。
武器や防具のグレードも日々更新していく、なかなか凝ったもので、と言いたい所だけど、実際ロールプレイングゲームを完結するまで大学ノートに書くのは至難の業だし、楽しんで欲しい一心で、妙に大風呂敷を広げた展開になったり、敵が強すぎたりと、ゲームバランスはすぐグチャグチャになって、いつの間にかゲーム自体が立ち消えする事がどこの机でも続く。
それでもしつこく新しいフィールドや敵キャラを考えながら、今もこの冬に出る超大作ゲームの話題で持ち切りの同級生を横目にゲームに思いをはせた時間だった。
それからしばらくして発売された「RPGツクール」というゲームは、まさにその頃やっていた事が最初からお膳立てされている内容で、とてもやってみたかったけど結局それはかなわなかった。
暇で仕方なかった小学生の頃、大量の時間の中で、頼まれてもいないのに勝手に体が動いたことを思い出している。
ラーメンタイム
仕事終わり、前からバイトくんがオススメしてくれていた「しおじん」というラーメン屋へ連れてってもらう。
夜中に優しい塩ラーメン。
ホルモンが入ったあっさり過ぎない逸品。
ズルズル食って気分も良し。
馬刺しが食べれるラーメン屋。
うめぇね。
普段から職場では必要最低限のコミュニケーションしか取っていないので、こういう誘いは貴重だ。
また、そんな自分にわざわざ接近して、メシに誘う人はちょっと変わってる人が多いので気持ちも楽だ。
帰りの車内ではずっと任天堂スイッチをやらせて貰う。
臨場感たっぷりのマリオカートは夏休み感溢れる体験
「スプラトゥーン2」という手に入りにくいゲームも、閑散とした地元の大型電気店でゲットできたと喜んでいた。
「やること多いな〜」は多分嬉しい悲鳴だし、俺はほんのちょっとで「やること多いな〜」。
全然だっせ。
車でかかっていたindigo la End(インディゴ ラ エンド)がよかった。
「ダンスが続けば」という曲だったけど、シングルではないのか、Youtubeには無かった。
ここ最近、有線で聞いた曲を1曲づつアイチューンズで買うのにハマッているので、この機会に購入。
シッカリ聞くと、いやらしくなく前に出る音質のクリアさに驚いた。
こりゃすげぇや。
夏
夏を使って遊ぶと夏は短い。
ので、今年も海へ。
「海とか行きたいか?」と一番言ってた頃の自分はどう思うだろう。
仕方ないし、知ったこっちゃない。今は海が好きだ。
昭和な雰囲気と、地元の人しか居なさそうな愛すべきビーチの景色が焼きついている。
美しい白浜や、サラサラの黄色い砂でもなく、水に濡れると黒くなって、綺麗には見えない砂浜が良い。
日本の海を心地よく感じた。
生まれて初めて背中で浮きました。
貴重な人生経験をありがとう。
透明度の高い海を覗いてると、子魚が沢山泳いでいた。
ロケーションは今回も抜群。
去年の和歌山にもまた行きたい。
とんでもない夕日が見れそうだったけど、今回は普通だった。
波の音が聞こえてるだけで十分良い景色。
ヒグラシの声も鮮やか。
浩一さんが持ってきた合唱から始まる曲の詳細を聞き忘れた。
あの曲と、崖に切り立った小学校、昭和な海、日焼けした小学生、全てがハマっていた。
今年の海も無事、怪我もなく楽しい。
胡蝶の夢
父親が死んだ夢を見た。
古来より夢占いの世界では、夢の中で見る両親の死は吉夢とされており、「精神的な自立」「実際的な自立」を現す夢だと言われている。またはその願望。
33歳のオッサンもやっとこ自立の兆しが見えたようで赤飯でも炊こうと思い立つが、貰い物の炊飯器はまだ一度も起動した事がない。
使い方を教えてもらったけど、もう何1つ覚えてない。
赤飯も嫌いだ。
赤飯を諦め布団の中でゴソゴソ夢の内容を反芻する。おそらく宇宙一無駄な時間だろう。
夢の中で対面した父親は首から上だけになっていた。
どう考えても吉夢とは言い難い夢だった。
あまりに突飛な物語の始まりに逆に(?)冷静だったことを覚えている。
メキシコのギャングに惨殺された変死体のようになった父親。
顔だけになった父親は白い布のような物にくるまれ、喪服の人たちが集まる葬儀場の端の方に転がされていた。
葬儀場にやって来た私に「確認してほしい」と、黒いスーツに白い手袋をした葬儀場スタッフらしき人が軽くなった父親をヒョイと持ち上げ、「なんでも鑑定団」で鑑定士が壺でも眺めるように父親の首から上をクルクル回しながら私に見せる。
スタッフらしき人は私に「顔に青い液体がかけられているんですよ」と言った。
持ち上げられて、寝ているような父親の顔を注意深く見ると、拭き取られることもなく薄っすら青い液体でできたシミが確認できる。
「ゲータレードだと思うんです」
スタッフらしき人は真面目な顔をしている。
「それで、首から下はどこにいったんですか?」
私も妙に落ち着いている。
スタッフらしき人は「さぁ?」と首をかしげている。
よく考えなくても葬儀場の人が知ってることではない。
「そうですか・・」と答えると、スタッフらしき人は神妙な顔つきになり、父親の顔面を丁重に布にくるんで床に置いた。
転がる生首を見ながら笑いもしなかった。
とても吉夢とは思えない。
前に見た動画で脳機能学者さんが「夢は記憶の再合成」だと明快な説明をしていた。
今まで見てきたもの、何処かで聞こえてきた言葉なんかがハチャメチャに合体して夢の中に現れるのだという。
ようは吉夢も悪夢も無いという話で、今日見た夢は、なんか嫌な夢でしかない。
私は「フレディvsジェイソン」を見て一週間は夜トイレに行けなくなるようなホラー嫌い、生粋の怖がりなんだけど、「記憶の再合成」と言われると、先に話したメキシコギャングの処刑画像は見た事がある。
ゲータレードは飲んだ事がないが、tha blue herbのboss the mcさんがCMに起用されていたのを覚えている。
布団の中で合点をすり合わせて気が済んだのでモゾモゾ起きだす。
変な夢のせいでクサクサするので農道に太陽光を浴びに出かける。
帰り道に立ち寄ったスーパーで「母親に会いそうな気がする」と直感が働く。
まんまと母親が「久しぶりやんけ」という顔で待ち受けるように立っていた。
大会
先日ポエトリースラムジャパン大阪大会に出場して来た。
結果は予選落ち。
この大会以外に賞レースに参加したことのない自分が、丸裸でそういった場所に出向いた勇気で良しとする。
うんうん。
たくさん言い訳をしながら、心置きなく落ち込んだ数時間後、お客さんの投票で私が会場賞を頂き、全国大会出場が決定した。
寝耳に水。
青天の霹靂。
目が点になったまんま、嬉しがった。
会場賞は3人同着だったらしく、最後は会場の映画館スタッフの方が投票した0票からのスタートで決まったと聞いて男泣き寸前、笑みこぼれ。
会場では大会の間、出場者の人たちとなるべく沢山喋りに行って、それがとても楽しかったし、有意義な気持ちだった。
3回目にして馴染みの顔ぶれの方もこの機会に、とにかく少しでも喋った。
うひゃっと言ってる間に8月は某日を過ぎる。
暑い。
嬉しい。
帰りは河内の方からチャリで十三まで来てくれたヨースケ君と帰宅。
観光以外で東京に行く口実ができた。
The Blackbyrds - Dreaming About You