-kemurikikaku-

ママチャリで駆けずり回る小っちゃいオッサンの日記

年末のスター達


新しい年へ向けてか、新調された蛍光灯に照らされた駅構内。

改めて感じる煌びやかさと、人を魅了した蛍光灯の求心力を思う。

今まで見た何より明るかったろうなあ。

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今でこそおしゃれな感じの、オレンジの明かりや蝋燭の灯にはない

ゴリ押しの未来感に人は酔わされたんではなかろうか。


パリッとした、真新しそうな服をまとった若者たちは、蛍光灯に照らされて

みんな昭和の映画に出てきそうな迫力と輝きを得ていた。


蛍光灯は覚せい剤のように世の中に蔓延し、繁栄し、

今やオールドスクールとなり、立派に一世代を築いたという様相。

ゴリ押しでも最後が袋叩きでも残ったもん勝ちやなあと脱帽。



やはり

「土日祝日の街に向けて走る電車内は真ん中の車両ほど、

明るい装いの若者が乗り込む」法則に間違いはない。

今乗ってきたのは、長髪をバンダナで抑えているサイバーパンクな格好の彼。

彼の彼女は前髪が金と緑でビビットに色分けられている。

左足が黒、右足が白のタイツを履くセンスを持ちながら、

顔は往年のレゲエアーティストみたいな渋い髭面だ。

「自由とは?宇宙には」とリディムに乗って歌ったり語ったりしそうだ。




今年の年末は去年までと少し違う。

今まで感じたことがない不思議な新しさに満ちている。




地下鉄に移る。

いつも自分が乗り込む定位置には子供連れの親子が幸せそうにしていた。

不穏な奴が現れたなどと思われるのも癪なので

少し長めに作られたシートの端っこを陣取る小心者の私。


発車直前に乗り込んで来た、ゴツいテニスラケットのケースを抱えた高校生。

彼を、私は知っている。

いつだったか今日は座らなかった特等席から斜め向かいに眺めた彼だ。


その日も彼はテニスラケットのケースを持っており、

その中から惣菜パンをおもむろに抜き出したかと思うと、

勢いよくかぶり付き、そのままムシャムシャと旨そうにそれを食いきった。


それ自体にそこまでの新鮮味はないのですが、是非見て欲しいなぁ。

彼が食うのに集中する様は完全に部屋の中を脳で再現しているようでした。

「オンとオフのない人」という言い方があるけど、彼は恐らく無い人。

極めて動物的、本能に直情的。

百獣の王が餌を貪る余裕を感じ、思わず息を呑んだのを覚えている。


その彼じゃないか・・?

脳の眉間にシワを寄せたと同時にゴソゴソゴソッと、荒くラケットケースを漁る彼。

出てきたのがカルビー「堅あげ」である。

間違いない!と確信したが早いか、彼はまた旨そうに一枚の堅あげをバリバリ食い始めた。

が、食指が止まる。

やおらラケットケースにまた手が伸びる。

何が出てくるのかと思えば小説の文庫本・・!

極めて失礼だが、こう見えてインテリなのかもしれない。

そのまま堅あげを貪りながら片手に文庫本を広げ、

居間で読書する休日の父親のような風体になって来ている。

この集中力でキャラクターが出来たら落語家になれば良い。

マジで。


落語、


私も来年3月、久しぶりに落語をやらせてもらうのですが、

早くネタを決めないとなぁと、迷っている。

身の程をわきまえ過ぎてしまった落語に対しての遠慮が抜けず、

素人の良さである自意識過剰、厚顔無恥に大ネタを練習する気にもならない。

ダラダラもほどほどにしないといけないとダラダラしている毎日。

2014年は電池切れかけのオモチャみたいになって終わっていく。