「ドラッグストア・カウボーイ」を見た
高校生の頃に友達が見たと言ってて記憶に残ってた映画。
1990年公開、ガス・ヴァン・サント監督デビュー作。
1970年代のオレゴン州ポートランド。麻薬に溺れたボブ(マット・ディロン)とダイアン(ケリー・リンチ)の2人は、仲間のリック(ジェームズ・レグロス)、ナディーン(ヘザー・グラハム)と共に麻薬を得るためにドラッグストア を襲ってはドラッグを楽しむ日常を送っていた。しかし上手くいっていた生活もしだいに歯車が狂っていく・・
ガス・ヴァン・サント監督は後に「グッドウィル・ハンティング」などを撮った人。
89年制作とは思えないセンシティブな映像。
ま〜陰惨なお話でした(笑)
スリルとドラッグとバイオレンスの嵐で、淀川長治なら即「怖いね」を連発してます。
で、確かにスリルとドラッグとバイオレンスの嵐なんですが、
よーく見てるとそこまで過剰にも描かず、抑制してる気がして来る。
「こりゃ〜絶対ぶん殴られちゃうな〜」と思ったら何事も無かったり、
「今から薬祭りの模様をお届けすんのかな?」と思ったらシーンがガラッと変わったり、
しかし見せる所ではガツンガツン見せてくる。
押しと引きがホラー映画のようで、とてもテンポよく見ていられた。
主人公で強盗チームのリーダーボブを演じるマット・ディロンの
頼りになる兄貴っぷりと、どんなにラリっても冷静に状況判断する頭の良さが格好いい!
かなり映画的ないい男を演じてます。
あと、これはちゃんと話せないので書かない方がいいんだけど、
この映画のあらすじが「時計仕掛けのオレンジ」っぽいなと思った。
「時計仕掛け」を見た人なら、もしかしたら分かってもらえるかもなので、
もし両方見た人は是非お話聞かせてください。
映画の話はここで終わりで、
見てて個人的に一番驚いたのは、この方のゲスト出演!!
は?だれ?
となってる方はすいません・・
この人はハーバード大学卒の作家で代表作に「裸のランチ」などがあります。
ケルアック、ギンズバーグらと共にビート派と呼ばれている。
ドラッグにまつわるエピソードが尽きない作家で有名なんですが、
ウイリアムテルごっこで妻の頭にリンゴを置いて、うっかり射殺しちゃった
なんていう、ぶっ飛び過ぎたエピソードも持ってしまってる。
キースへリングや、ニルヴァーナのカートコバーンがバロウズの大ファンだったり、
YMOが声を録音させてもらってサンプリングしてたりと、
ミュージシャンや画家、映画界からの信頼も非常にあった人物。
そんな彼が、西海岸で1番のヤク中神父という、これまた乙な配役で登場します。
この辺も楽しめる方なら、かなり楽しめるかと思います。
ドラッグストア・カウボーイ ―デジタル・レストア・バージョン― [DVD]
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2011/06/24
- メディア: DVD
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
#mane