アメジスト
早いもので今日、生まれてこのかた33年になる。
33年分の昨日をくぐり抜けて今日にやって来た。
2月3日のほぼ日で糸井重里さんが、「昨日は過去のかたまりみたいなもんだ」と書いていた。
今進行形。
わかっちゃいるけどやめられない事を齢33にして、未だ決めかねている。
なんでも決めるのがクセになっているせいもあるだろう。
今はこれで良いやと思うようになる1年。
過去がゴチャゴチャに絡まって巨大な糸玉を作り、恥ずかしげも無く地球を転がっている。
昨日行ったライブ会場に、大阪のライブハウス難波ベアーズでブッキングをしている人が来ていて、ひょんな事から3月に出演が決まった。
難波ベアーズは10代の頃から好きなライブハウスであり、出演したい場所でもある。
去年から「今年はベアーズに出よう」と言いながら遂に今年も1ヶ月が過ぎてもた。
業を煮やしたベアーズが迎えに来てくれたような、都合の良い解釈でモチベーションを高める。
決まっちゃったらやるしかないんだから、自分に恥ずかしくないようにするでしょ。
ありがたい。
3月8日ド平日の水曜ながら、人生初のベアーズを笑顔で始めたい次第。
争いは、同じレベルの者同士でしか発生しない
いつか2ちゃんねるで見かけて以来、常に「心のフォトグラフ・メモ欄」に記しておきたいと思っている言葉だ。
国同士なんかの交渉を見ても、アメリカやロシアが日本に対して対等に話合っているとは到底思えないのも、「君たちは要求される側だということを忘れてはいけない」と相手国が常に上からモノを言うからだ。
イジメにはなっても争いにはなり得ない。
物を売る場所で働いていると、客と店員に分かれて同じような事がまま起こる。
「お客様は神様です」という言葉は、故・三波春夫さんが「神様に芸を見てもらうような気持ちで、真剣に取り組む」というような意味で言ったことが曲解されていると、三波春夫さん自身が大々的にWEBサイトに公表している。
しかしごね得狙いやクレーマー各位にとってこれほど都合の良い言葉もなく、神様は今日もよく分からないことを仰います。
飲食店に働いていると、たまに財布を忘れて来るお客さんがいる。
そういう場合は後日お金を持って来てもらう事になるのだけど、原則として「ツケ払い」はやっていない。
ややこしい事に、店では現金をチャージするタイプのカードでの支払いが出来るようにもなっていて、これもたまに忘れて来る人があり、その時は現金で支払ってもらう事になっている。
ここまで、多分、おかしな所は無いと思っているのだけど、どうなんだろう。
毎朝やって来る酷く偉そうな物言いと、酷く高圧的な態度で有名な中年の団体客がある。
自分は被害を受けた事はないが、聞いてるだけでゲンナリするような話を散々されてきた。
店員を呼ぶ時にはパンパンと手を叩くそうだ。
その団体が夕方頃にやって来て、「『カードを忘れたからツケておけ』と言ってるのですが」と、バイト君から報告を受けた。
曜日別清掃のドブさらいをしていた手を止めて、「ツケはやってないから現金でお願いします」の旨を、手っ取り早く済ませる為に、バイト君に変わって伝えに行くと、「前はできた」と無理を押し通そうとする際の常套句が飛び出した。
「店長に聞いてみろ」と言うので押し問答をしても仕方ないし引き返して電話をかけると、確かに前例があるらしく、前例を作った馬鹿野郎は誰なのか分からないという。
とにかく「ほぼ毎日来るし一人分なら問題ないから」ということで、また団体の元へ戻り、一品分の代金は明日なのか明後日なのかに支払うということで話がまとまったかのように思えた。
「俺だけちゃうぞ、今日は全員分ツケとけよ!」
おじさま達はお下品な笑い声を上げている。
「誰もカードか財布を持って来てないんですか?」
「はあ?俺だけや」
「全員分になると金額が大きくなるのでカードを忘れた方のみでお願いします」
「なんでやねん」
「いえですから、全員分になりますと金額が大きくなりますので」
「はあ?ええよ」
俺が許可する!という口調に一座がまたドッと沸き立つ。
シンプルに「殺すぞ」と言えればよかった。
しかし言うと同じレベルになってしまう。
それだけは是が非でも避けなければならない。
グッとこらえる。
「ええよて・・言われましても、元々ツケ自体やってないんで、困るんですけど」歯噛みして答えた。
すると不服そうに現金払いをすると言う。
なぜ最初からそう言わない。
「分かりました」と立ち戻り、伝票を作り直し、店長に事の次第を報告して、ドブをさらい、身を鎮める。
ため息を30連発ほどした頃、「おい!」と呼ぶ声、パンパンという軽快な手拍子。
またバイト君が飛んで行くと「『代行を呼んでくれ』と言われたんですが・・」。
喫茶店で代行?
辺りには飲み屋も無く、最近コンビニも潰れたので、持参した酒を飲んでいたのか?
タクシーを呼ぶことはあるのでタクシー会社の連絡先は分かるが、代行サービスの連絡先など分からない。
また店長に電話を入れると流石にそれは初耳らしく、近隣の飲み屋に詳しい店長から、代行サービスを行う店を聞き出し、ドブさらいを再び中止して代行サービスに電話をかける。
まだ夕方だと言う事もあり、どこも「19時からです」の答え。
また団体の元に行ってその旨を伝えると、何が可笑しいのかゲラゲラ笑いながら要領を得ない。
アメリカンをかけたくなって来たので早々に立ち去る。
事務所に戻って愚直に新たな代行サービスの店をネットで探す。
「おい!もう代行ええぞ!」
笑い声が事務所にまで響いて来た。
バイト君が事務所に走って来て「あの、もう代行良いそうで・・」
「聞こえたよ。さぁ、ドブをさらおうか」
俺はドブ水を飲み干して自殺した。
めでたい
店の店長が結婚したということでスタッフ各位からお祝いを贈っている。
ちょうど、この間買った包丁研ぎ器の話をした時に「買っといてくれ」と言われていたので、それをプレゼントすることに。
日本人的には「切りやすくする物」ってどうなの?と確認するも、「関係ない」と小島よしおスタイルの男らしいご意見により発注。
お幸せに。
昨日は1日中家で曲作り。
ヨロヨロのパソコンに鞭を打って頑張って貰う。
確認のための再生をする度に何度も止まりイライラさせられるが、興が乗ってくるとスムースに動き始めるパソコン。
ホンマにはよ新しいの買わんな。
1日を通して食って寝て聞いて手淫を繰り返していた。
どうも「食う」工程が多すぎたようで夜中からずっと吐きそう。
現在も絶賛吐き気と戦っているが、徐々に晴れ間が見えてきた。
音楽動画を漁り倒し、参考資料として各地の有線放送で聞こえたビビビ曲をアイチューンズで買い漁る。
良い音楽、創造的な作業に触れまくり、大いに刺激を受けて20時間程を過ごすも、とうとう1曲も仕上がることはなかった。
今まではどんな曲であれ、最終的に出来上がる物を楽しみにしていたけど、今は青写真が欲しい。
もっと新しい音楽を聞く聞く聞く手淫。
気づけば朝方ラジオに逃避していた。
RAIN
これじゃない、それも違うの日々。
強欲さに足を掬われるたびに自制しようと考えるけれど、また気づけば転んでいる。
悶々としてると叫び出しそうなのでお外へ。
目的も持たずに難波へ。
意味の分からない欲求不満を街にぶつけながら歩く。
「解消しない欲求に意味を求めたところで何も始まらないだろ」と言われた。
だいたいこういう時は足踏みしているのに気づいてなかったりする。
いつだったか移転した老舗の古着屋さんに向かってみる。
目が満たされる。
珍しいスニーカーを愛でる。
一時の満足を胸に業突く張り、街道を走る。
BAND WAGON
元はっぴいえんどのリードギタリスト鈴木茂さんの自伝を読み始めている。
ここ最近読んでる本の中で一番楽しい。
楽器の教則本などで有名なリットーミュージックが出版してることもあってか、はっぴいえんどのアルバムの曲解説や、当時使っていたギターやエフェクターに関することも沢山書いてある。
どんな文章を書く人なのか気になっていたけど、インタビューを基にした語り下ろしになっており、それも今の気分にマッチしている。
語り口のとてもやわらかい人なんだと知った。
4人の中で一番年下の鈴木さんははっぴいえんどのメンバーにとっても弟みたいな存在だったんだろうか。
久々に読み終わりたくない本だからゆっくり読もう。
嬉しい写真が沢山収録されていた。
当時としては背の高い人達だったろうから、それだけでも随分イケてるバンドだったんだろうなぁ。
この頃の松本隆さんの写真はどれもキザで格好良い。
ああいう男らしい中にどこか中性味のある顔は伊達男って感じで良い。
松本さんは中学生の頃からボードレールやランボーを読んでいたそうで、当時既に自分は言葉が好きなことを感覚として分かっていたんじゃなかろうか。
BAND WAGON 2008-Special Edition-
- アーティスト: 鈴木茂
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- 発売日: 2008/04/23
- メディア: CD
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自伝 鈴木茂のワインディング・ロード はっぴいえんど、BAND WAGONそれから (Guitar Magazine)
- 作者: 鈴木茂
- 出版社/メーカー: リットーミュージック
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