百鬼夜行
先週の土曜日はライブ。
谷町九丁目のライブ喫茶亀で「百亀夜行」というイベントに呼んでもらった。
気付けば喫茶亀の人たちと出会って2年くらい経っている。
音楽をやってる人、芸人さん、俳優さん、いろんな人が居ることを知った。
みんなそれぞれ思う所あって生活している。
呼んでくれた加藤君は、最近クラブで泥酔してミラーボールを破壊しかけている所を取り押さえられ、つまみ出されたらしい。
アホやなぁ。
加藤君は出会った頃、喫茶亀でINUの「気い狂て」を流していた。
「ここの人はINUを聞いてるのか」と嬉しくなった思い出があって、「気い狂て」の冒頭部分をサンプリングした曲を久々にライブでやった。
その辺からタガが外れたように、なんだか心が自由になってしまい夢中になっていた。
ちょっと好きにやりすぎたかなと心配していたけど、加藤君が終わりでビールをご馳走してくれた。
良かったらしい。
帰り道、野良猫が寄って来て、寂しそうだった。
今年の頭くらいに現れた猫で、朝方になると駐輪場で独り鳴いていた。
次第に喧嘩するような声が朝聞こえるようになったのだけど、よそ者として、元々ここに居た猫達から迫害を受けてるようだ。
写真で見て初めて気づいたけど、信用を忘れた良い顔をしている。
それでも寂しくて、少なくとも食べ物があってまた戻って来てしまうのだろう。
人間とは違い、小賢しく理由を付けたりせず、ストレートにすり寄ってくる猫にキュンキュン来るのは仕方ない事だと思った。
- アーティスト: INU
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半年経って、あと2ヶ月
2ヶ月後、いわゆる「口に糊する」という状況が待っている。
簡単に、貧乏になる、という意味の言葉。
アラビックヤマトで口を貼り合わせるからご飯が食べられないという意味ではないそうだ。
「糊する」とは、「おかゆをすする」という意味らしく、おかゆくらいしか食べる物が無いひもじい状況を現しているらしい。
そんなこた、どーだって良い。
あぁ6月後半。
一年が半分過ぎようとしている。
あと2ヶ月で働き口が無くなる。
無職になって、口に糊するまで2ヶ月前になってしまった。
広末涼子歌うところの、KN2、口に糊する2ヶ月前だ。
彼女は、私が今よりもっと何も考えないで惰眠を喰らい続けた小中学生の頃、「マジで恋する5秒前」という曲を歌っていた。
この言葉は東京の盛り場に頻出していたギャルと呼ばれたお姉さん方が考えた造語、MK5(マジでキレる5秒前)が元ネタとなっている。
この頃同時に出現した「コクル(告白する)」という言葉には、無垢な童貞心にビンビン反応するものがあった。
「告られてみたいもんだ」と心底思った。
放課後、昇降口、下駄箱辺りをウロウロしてたら誰かに告られやしないか。
はたまた自分の下駄箱に純真な少女から恋文が入っていないだろうか?
サッカー部の連中が女子から貰っている、ひと工夫して折りたたまれた四角い手紙には何が書かれてあるのだろうか?
部活動に励む生徒達の声を聞きながら、人気のなくなった校舎をウロウロする自分はさぞ気持ち悪い存在だったろう。
「♪ずっとまーえーか〜ら〜 彼ぇ〜の〜こと〜」
友達もおらず、部活にも入らず、虫ばかり捕まえていてアイドルにもとんと疎い子供だったが、広末涼子さんを見て「可愛い人が世の中にはいるもんだなぁ」と随分感心したのを覚えている。
CMに映る彼女のショートカットに、新しい時代の気配を子供ながら感じていた。
違う違う違う。どうでも良いどうでも良い。
定職が無くなる。
その事が、どれほどのことを意味するのか、私は今もって真剣に捕らえられていない。
数ヶ月前にも、「なんとかなるやろ」としか考えてないと書いたが、今も同じ状態だ。
お前はいつもそうだ。
ケツに完全に火が着き、背中にまで燃え広がる頃になってやっと、あまりの熱さと、自分からすると謎の自然発火に半泣きで身悶え、哀れに暴れ周りながら「しもたー!」と準備不足と行動力の無さと意志の弱さを呪っている。
MK5が全盛の頃、当たり前のように夏休みの宿題に手をつけなかった私は、8月30日になってオロオロ、オタオタしていた。
不良として「宿題なんざタリーんだよ!」という覚悟があったわけでは全くなく、ただ、何も考えていなかった。
ひと夏かけてデカいカマキリを探していた。
30を過ぎた今、自発的なカマキリ探しはやめたものの、先のことは考えていないままなのである。
もう教師に怒られる事こそないが、生活が立ち行かなくなるのだ。
怒ってくれる人もおらず、ただ没落していくのみである。
メソメソして、押入れから坂口安吾の「堕落論」を取り出し、こうなったら徹底的に堕落の道を歩もうと決めてページをめくる。
真正面から堕落を受け入れる難しさがそこには書かれてある。
「こんなん無理やわ」と、諦めに関しては一流の意思決定力で即、堕落の途を諦めた。
不良にも、オタクにもなれなかった自分をたまに確認する事がある。
まして真面目に生きるなんて、考えただけで眠たくなった。
そのくせ、「普通に生きるのは面白くなさそうだ」などと、努力ばかり嫌がって、ただ好き勝手に時間をドブに捨て続けて来た。
結果、楽しく生きてます。
(19x)MajiでKoiする5秒前 - 広末涼子 진심으로 사랑하기 5초전 - 히로스에 료코
楽しみを
古谷実さんの新しい漫画は2巻で終わった。
変わらず内容は面白く、ハッとさせられる言葉が沢山あった。
コーカサスオオカブトです。
まだ読んでいないけど、長尾謙一郎さんの「クリームソーダシティ」完全版も家に今日届いた。
仕事が終わるのをとても楽しみにしている。
2014年に打ち切りになった漫画「クリームソーダシティ」を、クラウドファンディングで資金を募り、続きを描くプロジェクトがあって、自分もその企画に乗っかり五千円を投資した。
正確な内容は忘れてしまったけど、投資額に応じて続きの本や特典(?)が送られてくる仕組みだったのですが・・。
何かしらの手違いなのか、単純に自分が住所を書き間違えたのか、15年11月に到着予定だった本は未だに届かないまま・・
クラウドファンディングが始まった頃、大阪のライブハウスにライブをしに来ていた長尾さんとお話しする機会があり、Twitterをフォローして頂いたので、こちらからダイレクトメールを送る事も出来るのだけど、もし自分が住所を間違えていたらと考えると自己責任なので申し訳ないし、、とか色々考えて完全版出版を待つ事になった。
そんな諸事情を胸に、分の厚い完全版を読み進めたい。
激安の殿堂ドン・キホーテを暇つぶしに歩いていた。
なんの目的も持たずにブラブラしてると見覚えのある靴が視界に入った。
この靴、明らかにadidasとカニエ・ウエストのコラボレーション企画で産まれた「YEEZY BOOST(イージー ブースト)」のパクりである。
分かりやすくプレミア化したこのスニーカーはヤフオクなどを調べると10万円とか、凄まじい高騰を見せている。
楽しくなってきて、早速色々履いてみる。
からの、衝動買い。
今年の夏のスリッパは1980円のパクリ靴に決定。
そこまでいく
ネットで見かける好きな画像。
行き切った人はこんな感じになるのかもしれない。
またコレが、自分たちの見られ方をわかった上でのジョークだった可能性を思う。
我が家にデスクトップパソコンがやって来た。
本業とは別にMacの女衒として、人から人へパソコンを売り歩く先輩が紹介してくれた格安のiMac。
数年前のモデルだが、前の持ち主宅でオブジェと化していたモノなので箱は勿論、ディスプレイを包む包装紙まで残っていた。
マジックマウスとキーボードも付属の激アツ品。
先輩がササッと初期設定を済ませてくれた。
ガレージバンドとアイチューンズの移行だけを済ませて、安く上がった分、気持ち前ノリでロジックプロも即購入。
あとはモニター用のヘッドフォンが到着すれば、最低限の環境がひとまず揃う。
ブログを書くだけでサファリが落ちていた前のノートパソコンから感動の完動品へ。
全てがサクサクのぬるんぬるん。
製作中の音源と先輩の撮って来た動画を即席で合わせると良い感じ。
発注者の後輩君もご満悦のようだ。
期日までもう少し。
やれる所までじっくり攻めて行きましょう。
深い業
山本握微さんの演劇を見に行こうとして遅刻。
演劇はさすがに途中入場できず、此花区から引き返す。
2回公演だったので次の日、ギリギリの時間に地元駅に到着。
よかった〜と安心、乗車券売機前で財布を忘れた事に気がつく。
お疲れ様でした。
夜は同じ此花区にある「黒目画廊」という場所で詩の朗読のイベントに行く予定だったので、気を取り直して場所と時間を確認する。
よくよく見ると去年のイベントだった。
あまりのマヌケぶりに結構なダメージを食らう。
帰宅。
さて、どうしてくれよう。
馬鹿の予定に大きめの空白。
半泣き全イジケでグズグズTwitterを覗くと、名古屋からラッパーの呂布カルマさんが来ていることを知る。
もうこれしかないと家を出て、何も考えずに電車に乗り込んだ。
大阪に何十年も住んでいるけど、初めて聞いた「緑橋」という駅へ。
ライブ会場のサイトには「駅から徒歩0分の立地」とある。
一体どんな所にあるのか、改札を出て番号で振り分けられた沢山ある地上への出口を山勘で登ると、階段踊り場にライブハウス「戦国大統領」が現れた。
さっきまでなんて事ない地下鉄構内だった筈が、一瞬にしてここがどこなのか分からなくなる景色。
踊り場階段にはナウいファッションの女の子達が座り、漁師のような首と丸太のような腕に刺青をギチギチに刺し込んだ男達の体、体、体。
会場から漏れ聞こえる、およそ駅とは思えないギンギンの超ハードコア音楽。
ナードコアもやし野郎が久々に良い体験をしている。
お金を払いドアをくぐるとすぐ、会議室にあるような長机に物販が置かれており、
「盗人には死を」
と手書きで書かれた物販にゼロ距離で呂布カルマさんが座ってCDを売っている。
「」
漫画のように失語した。
模範的なファンらしく驚くも、耳をつんざくハードコア。
空中に浮かんだ無言のフキダシは手塚漫画みたいに彼方へ飛んでいった。
パンパンのフロアをイケイケもイケイケのお兄ちゃんお姉ちゃんが刺青を揺らして所狭しと歩き、固まった自分を押しのけ、フロアの熱を、蒸気を、体から発して良い顔をしている。
祭の提灯がぶら下がるオレンジ色で賑やかな店内のテンションとは別方向を向いた無言の呂布カルマさんを見て、所在無い自分が一気にマイノリティで無くなった気がした。
PCモニターで見たまんまのミュージシャンをあまりジロジロ見るのもアレで、いそいそバーカウンターへ。
早く酔ってしまおう。
一度呂布カルマさんを忘れて奥に進もうとすると、奥と思っていた反対側から倍の音量で大爆音のノイズが溢れ出た。
どうやら後ろと思っていた方がステージに繋がる二重扉だったようだ。
いちいち慣れないが前進。
後ろの熱狂を気にせずDJがハードなミニマルミュージック、ロック、そしてハードコアをオンエア。
針飛びを起こしたDJにヤジが飛ぶ 。
うるせーと言って、また針が飛ぶ
「ゲハハ!」「辞めてまえ!」と笑う体育会系の音声。
健全な光景がある。
言葉が要らない。
室内は十分に明るく、iPhoneの液晶も1番暗い状態でちょうどよかった。
やっと居場所を見つけてDJフロアの灰皿付近に腰を据える。
目の前では若者がDJの音楽に合わせてフリースタイル。
今日はMCバトルもあるらしい。
しばらくDJの音楽に身を委ね、頭を振って酔っ払い始めた頃、「お待たせしましたー呂布カルマのライブが始まりまーす」のアナウンス。
ワクワクでフロアに向かうと、こんな光景はいつぶりだろうか。
二重扉が閉められない程の人が占拠していた。
元々熱気に満ちた室内をさらに二酸化炭素が埋め尽くす。
既に
まるで鳥獣戯画
人間動物園
おかしなことは何も無いでしょ
明日があるならくれば良いし
無いなら無いで今楽しむだけ
重たい瞼無理に開かず
足は足で行きたいところへ
軽くぶつかるジェントルメン
アンド レイディース
高らかに叫ぶ一代の脱線
人と違う人はクッキリ見える
同じ距離で見ても全く違う
不思議な感覚で当たり前
キャラが立つか服が派手なだけ
いつでも自分なりで見えるものがある。
ゆっくりでも早くても違うもんは違う。
良いも悪いも最初から無く、白か黒かどうかならただの評価。
一発の衝撃で後を引く。
強がりはいつまでもしらばっくれる。
通信規制のかかったTwitterみたいに誰の主張も見えはしない。
呂布カルマさんと同門レーベルの「王様ハろばノ耳」の演奏を聞いて物販へ。
未だけたたましい店内で呂布カルマさんに新曲が良かったことなど声を交わす。
持っていない2枚目と3枚目にリリースされたアルバムのどちらを買おうか迷っている事を伝えると、「他は持ってるんですよね?じゃあ続きで3枚目どうすか?」と言われ素直に購入。
MCバトルを待たず、そのまま踵を返して店を出た。
恐ろしく静かな地下鉄構内に耳がキーンと響いている。
余韻無く、とにかく脱力している。
また電車を乗り間違えて一駅先の知らない駅のホームに立っている。
あんまり駅が静かで、高校一年生の秋に初めて行ったクラブからの帰り道を思い出している。
ステップアップ
明治製菓の名作カールが一部地域で販売終了する。
たまさかカールに最近ハマっていて、スーパーに行くとチーズ味を買っているのでうなだれたが、関西は関係無さそうなので良かった。
radikoで「深夜の馬鹿力」を聴きながらカールをモシャモシャ。
今週は盛りだくさん。
ヘドロ、絵描き歌、らしさが滲み出る週のフリートークの面白さ。
仕事中、ヲザキ君が最新のカーテンズ編集部を届けに来てくれた。
お見かけの際は取って帰ってください^^
この機会に今作っている音源を聞いてもらう。
「うーん、、」といった感じ。
まだまだ改善、改良の余地だらけというのがよく分かった。
厳しい意見は聞きたくないけど、聞かないとそこそこで満足しちゃう甘ったれ僕ちゃんには良い薬。
ここ一番、自然な「良いやん」が聞きたい。