-kemurikikaku-

ママチャリに乗った小っちゃいオッサンの日記

漏らしてるのをじっと見てる

 

そのアイデアは結構当たっていて頭をかくほかない。

気になっている。

 

1964年中平康監督作品「月曜日のユカ」を見た。

 

横浜のナイトクラブ・サンフランシスコの人気者ユカは、誰とでも寝るがキスはさせない。ある日パトロンのパパからお願いがあると言われる。

 

祖父は衆議院議員、父は大映プロデューサーの娘として生まれた加賀まりこさんを可愛く撮ることに注力したイメージビデオのような本作。当時”和製ブリッジット・バルドー”と持て囃された加賀さんと、ヌーヴェルバーグと呼ばれたフランス映画の雰囲気を日本映画式にパッケージしたような印象。こういうのがやりたい!とハッキリした意思表示が映画から伝わる。

 

教会に通うクリスチャンでありながら性に奔放というキャラクターなど、一貫して世間の逆を意図的に演出しているのが分かる。元娼婦の母親から「女は男に尽くすのが最上の喜び」と教え込まれているユカ。無邪気で常識の通じない様子に引きつりつつ憐憫をかけそうになるが、本人が至って楽しそうなところに闇を感じる。現代に照らし合わせると広義のネグレクトにさえ見えるが、そういう話ではない。あくまでヌーヴェルバーグ風のあの雰囲気だ。ユカはボーイフレンドに元カレとホテルで寝てきたことを話し、その口でどうすればパパを心から喜ばすことができるか相談する。当時の人の感想が聞きたくなる映画だった。

 

youtu.be

中学生の頃に雑誌「スマート」で見た映画紹介から時を経てついに鑑賞。思い出を回収する日々。

 

常識外れな感じが当時の若者に受け、その後の加賀まりこを作り上げていったのだろうか。大雨が上がってまた肌寒い。帰りはお稲荷さんにお詣りします。今日も最高の1日でした。明日はもっと最高の1日になるで!