古今亭にはかなわない
9日の「ほぼ日刊イトイ新聞」のコラムが落語についてだった。
非常に気になるお話で、
「志ん朝」さんの新しい企画がすすんでいる
らしいのです!
落語好きの糸井重里さんもインタビューを受けてるらしく、気になる気になる・0・
この「志ん朝さん」というのは三代目・古今亭志ん朝(ここんていしんちょう)のこと。
「本寸法(ほんすんぽう)」と呼ばれる本格派の芸で人々を酔わせた。
父親は昭和の大名跡「古今亭志ん生(しんしょう)」、兄は落語協会副会長も務めた「金原亭馬生(きんげんていばしょう)」とまさにサラブレッド。
当然「親の七光り」という言葉に悩まされた志ん朝師は人並み外れた稽古量と、元々志願していた役者の修行を三木のり平氏の元で落語と並行して行う。
三木のり平氏は俳優でコメディアンでもあり、また厳しい演出家としても有名だったが、志ん朝師は自らの芸を洗練させる努力を惜しまなかった。
2001年10月1日63歳で惜しまれつつこの世を去る。
美しい日本語をあやつり、立て板に水の芸で人々を魅了した落語家。
師はかつて落語界、お笑い界において絶大な人気を誇った。
「談志・円楽・志ん朝・柳朝」と落語家四天王として時代を彩った名人でした。
中でも立川談志さんとは比べられ、正統派の志ん朝とパンクな談志として有名だった。
「パンクな~」っていうのは個人的な見解ですが間違ってはないと思う・・^^
世間的には犬猿の仲のように伝えられていた二人。
実際にはお互いに認め合い、高めあったライバルで戦友だったという。
亡くなる寸前、三遊亭円歌さんとの二人会に体調不良で志ん朝さんが欠席した際、代わりに談志さんが出演。これが当時としては「いいとも最終回」レベルの驚きだったのは想像に難くありません。
お客さんの様々な思惑で緊張感のある場内。談志さんは志ん朝さんに向けた毒舌ギャグを交えながら、お客さんを笑いの渦に巻き込んでいく。
このときの演目は「金玉医者」。
タイトルでギョッとなるのですが、笑いの力は医療を超えるという芸人賛歌とでもいえるお話。
気病(きやまい)にかかってしまった良家のお嬢さんが薬の盛りようがないと、どこの医者からも見離される。そんな時「どんな病も治せる」と評判の名医を紹介されるが・・
話の導入部分で談志さんはお嬢さんの父親になり切り、「医者なら治せ!」と語気を強めて口惜しいような、寂しいような口調で台詞をいった。
来ていたお客さんも笑いの中で静かに2人の関係を汲み取り、涙しそうになったのではと想像する。
http://livedoor.blogimg.jp/isogaihajime/imgs/2/c/2c4af9f8.jpg
まだ電車で煙草が吸えた時代というのもグッときます。
私も志ん朝さんにおおいにかぶれ、没入して師の落語を随分聞きあさりました。
大好きになって一番トチ狂っていた時期は「ご存命なら弟子入りしたかった」などとほざいていたくらい心酔していました。。
そんなことで、非常~に気になったコラムでした^^
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