-kemurikikaku-

ママチャリに乗った小っちゃいオッサンの日記

擬態する新人

 

暖かい季節は外から笑い声が聞こえる。

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冬の存在感が日向に打ち消されてく。

 

トーマス・ヴィルテンゾーン監督2014年作品「ホームレス ニューヨークと寝た男」を見てた。

51歳のマーク・レイは元モデルにして現ホームレス。しかしマークの身なりはキチンと整えられておりスーツの胸ポケットにはピンクのチーフまで挿し込まれている。主な仕事はファッション界隈のカメラマンと映画のエキストラ。スポーツジムに通いながらアパートの屋上に寝床を作る男を取材したドキュメンタリー。

ニューヨークのアパート屋上を拠点に、勤労に縛られることなく自由の国を体現した生き方をするマーク。街やファッションショーで見かけた女の子を気楽に撮影する傍ら、ホームセンターのブルーシートコーナーで野宿の雨除けになる素材を吟味する。屋上暮らしを楽しんでるように振る舞う彼は実際こなれた印象だ。「無気力なホームレスと一緒にされたくはないし、自分はホームレスじゃない。同情はされたくない」自信に満ちた表情で言い放ったかとおもうと、屋上暮らしに辟易した様子で俯く日もある。精神にとって屋根と壁は重要だ。プライドの狭間で情緒が安定しないようだが、見ていてこの人は図太い。やたらポジティブなのも頼もしい。サバイバル生活で持っておきたいアビリティを2つ知ることができた。バカ明るい性格の思考法が踏みだす1歩。カイル・イーストウッドの音楽が映画と街の風景に寄り添う。

 

youtu.be

ニューヨークのファッション業界に体ひとつで当たっていくバイタリティとか、色々な基準値が普通の人とは違うように見えるけどたくさん教わった。

 

ぐっすり眠れる寝床があって、電気にお風呂に冷蔵庫が当たり前だと思ったら感謝している。冬にお世話になった衣類を洗濯して干す。C+Cミュージック・ファクトリーで流す汗。目が重たいうちに一宮にお参りをしました。今日も最高の1日でした。明日はもっと最高の1日になるで!