-kemurikikaku-

ママチャリに乗った小っちゃいオッサンの日記

爆発を置き去りにした

 

結局晴れるんかーい。

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洗濯は干したまま、賭けに大勝した俺はソファの上でまどろんとする。扇風機の風がクーラーに思えた頃、今日の予定を全部ひっくり返して寝てやることを決めた。うへへ怠惰でごめん。そんな日もあり。うへ

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day14。「結婚式で流したい曲」。これは「ある」という人を何人か見た事がある。自分にもあるんだろうなと胸元に手を入れるが何も入っていなかった。思いつきでエリック・サティの「ジムノペディ」第1番が流れだす。

結婚の何を知ってる訳でもないし、ただ頭に浮かんだというだけの曲だけど、イメージだけはシックリきている。果たして流すかと言われたらそれは分からない。

youtu.be

1888年に作られた曲。第1番から3番までの3曲があり、第1番は「ゆっくり苦しみをもって」2番は「ゆっくり悲しさを込めて」3番は「ゆっくりと厳粛に」との指示がある。動画の1番は「ゆっくり苦しみをもって」演奏されている。どんな苦しみだろ。授業中にまったく分からない問題について答えるよう教室で立たされてる時間。爪と指の間に極細の針がチョンチョンと触れている。それが10回に1回ほどの割合でギリギリ血が出ないくらいに深く刺さる。くる日もくる日もいじめっ子の仲間として、嫌々誰かをいじめる。その相手の目に映る自分を見る。ゆっくりした苦しみを想像してみてほしい。

癒し効果をついつい感じちゃう曲だけど本来は辛い曲のようだ。たしかに曲の中で不穏な部分が半分ほどある気がするし、全部不穏な響きにも聞こえる。バランスを取ることで表出する不安定さは日常のある連続した景色そのものかもしれない。この曲も前回までのチャレンジと符号する自発的に聴きたくなる曲。

Wikipediaには少し前に紹介した「月の光」のクロード・ドビュッシーが友人であり、人前に出たがらないサティに代わり、ピアノ曲から大きな演奏形態である管弦楽曲に編曲したとある。それがええ事かどうか分からないけど、2人が友達だったってことがなんとなく嬉しい。

 

感動はいつも論理や言葉を軽く飛び越えてくる。理屈が出てこない。しばらくして人に後付けをダラダラ語らせる筈だ。あー明日こそスーパー行こ。今日も最高の1日でした。明日はもっと最高の1日になるで!

ジムノペディ 〜ベスト・オブ・サティ〜
 
サティ:ジムノペディ第1番

サティ:ジムノペディ第1番

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