-kemurikikaku-

ママチャリに乗った小っちゃいオッサンの日記

毒プリン

 

このあと「もどり梅雨」がきて雨が続くとか。

考えてもみなかった暑さだ。

 

2018年ジェイク・シマンスキ監督作品「パッケージ」を見た。

 

ドイツから帰省した高校2年生ショーンは友達のドニー、ジェレミーと男3人のキャンプを楽しむはずだったが、ひょんなことからジェレミーの妹ベッキー、ダニーの元カノサラも同行することに。ギクシャクしていたキャンプは徐々に盛り上がる。夜がふけ、ベロベロになって小便をしていたジェレミーに悲劇が。

 

Netflixオリジナル作品。偶然アクセスした海外の映画紹介サイトで今作を知った。冒頭からアメリカンなお下劣ギャグが満載。辛口の軽口を叩き合う雰囲気も悪くなかったが、チンコが宙を舞ってからの展開がそこまでグッとこない。でも気にはなるから見る、しかし入っていけず歯痒い思いをした。そんな真剣に見られても困るだろうが。

 

ここ数年に見た映画の中で、間違いなく1番バカな映画だった。キングオブファッキンバカ。いわゆる”ウンコチンチン”でずっと笑える人生を送りたかったが精神の加齢はどうやら無常だ。エログロとギャグにアメリカの中高生は泣き笑いしてるのかもしれないが、おじさんにはちょっと重たかった。揚げ物や肉の油がダメになってくるのに似てる。いい匂いがして食欲はそそられてるのに食べられない。とても空虚な気持ちで90分画面を眺めた。「老兵」は消え去らなくていいから、とっとと立ち去るべきだと思う。

 

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高校生の頃のように無邪気に、たまには邪気たっぷりに笑いたい。

 

37℃はちょっと怖い。埼玉県熊谷市の気温が人ごとではなくなっている。熱中症の警戒を呼びかける「ゆで卵」に例えた話や、「医療費を考えたらクーラーを使え」と民間から上がる声。今日の最高気温は38℃とある。一方で、何かのバイアスなのか真偽不明、眉唾のように聞こえてくる温暖化や電力の問題など、どこまでまじめに考えるべきなのか分かっていない。棚上げされた大きなモノゴトを見えない所に押し込んでいる気がする。今日も最高の1日でした。明日はもっと最高の1日になるで!

 

https://www.netflix.com/jp/title/80175147?s=i&trkid=13747225&vlang=ja&clip=80998313

Netflixも貼れたらいいのに。

 

こどもの国、おとなの海

 

言うとったら明けました。

おめでとうございます。今年もよろしく、夏。

 

 

 

1953年小津安二郎監督作品「東京物語」を見た。

 

尾道に住む老夫婦が東京の子供たちを訪ねに行く。しかし東京で忙しく暮らす兄妹は夫婦に構う時間もなく、少し疎ましげにあつかう。そんな中、戦死した次男の妻だけは老夫婦に温かい心づかいをみせる。

 

観たかったシリーズ。海外でも評価が高く「名作」の名をほしいままにしている作品。昔話のような展開だが、昔話ほどファンタジーでもなくあくまでリアリティに収束し、優しい世界と冷たい世界が老いと共に誰の目の前にも現れ去っていく光景を映す。一方が冷たいとき、優しい世界を見せてくれた人には感謝するよな〜という内容だった。

自分なら邪険に扱わないまでも、老夫婦をないがしろにする兄妹をとても悪く言えるような孝行はできていないかもな。教訓的。世代によって印象が変わる映画だと思うので、この先も50代、60代と長く見ることができるのは名画のひとつの特徴かもしれない。

 

ゆったぁ〜りとしたお爺さんお婆さんがゆったり、ゆったりのテンポで

「あぁ」

「そうだねぇ」

とやっている。息子たちに熱海の温泉へ招待されたが、行ってみると朝まで若者が騒ぎまくってる品のない旅館。それでも2人は

「寝れませんねぇ」

「そうだなぁ」

なんてやってる。

心善いお爺さんとお婆さんの優しい会話を眺めてこんなふうに生きたいと思わされた。怒りと無縁のように見える2人の姿勢は年齢によるものなんだろうか。

 

またワンルームのアパートで貧しいながら心清く生きている紀子の暮らしがそれはそれは眩しかった。夫を戦争にとられ未亡人になった紀子の慎ましさ。いちいち饗応する側が気をつかいにつかって、「こんなものしかありませんが・・」とへり下り続ける文化はやり過ぎに見えるけど、心ある人同士のコミュニケーションの場合、なんだか気持ちよく映るのだった。

 

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69年に発表されたTHE BEATLESの「the end」という曲の歌詞にこうある。

And, in the end, the love you take/ Is equal to the love you make.

結局、あなたが得る愛は、あなたが与える愛(の量)に等しい (Wikipediaより)

おそらく小津監督はこの考え方を当時既に理解しており、その映像化が早くから海外で評価されるのは合点がいく。

 

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見るかどうかは別に、興味深い映像が。

 

新月のお願いはすませましたか?「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」。ざんない気持ちになる言葉であるが事実である。昨今なかなか消え去らない老人が跋扈する世の中だけど、戦後間もない映画に映る頃なら、いよいよ「消え去るのみ」だったはず。そして心に沁み入る「去ればとて、墓に蒲団も着せられず」。親孝行はしとくもんだ、とわかっていながら。今日も最高の1日でした。明日はもっと最高の1日になるで!

 

 

#1700blog

 

Make new habits see new results

 

先週の「金属バットのミュージックサウンド」ノッてて面白かった。

定期的に口悪いの聞きたくなるな。

 

2009年トッド・フィリップス監督作品「ハングオーバー!」を見た。

 

2日後に結婚式を控えたダグは独身最後を楽しもうとフィル、ステュ、アランの3人とラスベガスの高級ホテルで大騒ぎに興じた。朝起きるとダグがおらず、ホテルの部屋はめちゃくちゃ。室内には見知らぬ赤ん坊が泣き、トラが一頭うろついてる。いったい昨夜なにがあったのか?

 

数年前に友達にお薦めされていた映画の公開期限が迫っていた。あらすじを見ても面白そうだし、シリーズは3作も出ていたので安心して再生。時間を遡りながら自分の足跡を辿る設定は「メメント」と同じだけど、この映画に出てくる連中はただイカれてる。少なくとも自分も酒を飲む習慣があれば彼らの行動に共感したり笑ったりできるんだろうけど、あいにく1年に1回も飲まない。「バカだなぁ」と笑えるもんだと思っていたけど、思考がシラフなせいか間抜け役のアランに終始イライラする始末。シラフの奴はこれだからいけない。

「酔ってると無茶をするもんだ」というレベルを超えていくのだけど、人はどれくらいの無茶を許容するんだろうか。酔ってると許されることがあるのは、酔ってる人に共感できるからだろう。一滴も飲まない人はどこまで許してくれるのか?などとよくわからないことを考えてたら見終わった。自分だったら朝起きて部屋がめちゃくちゃになってる時点でキレそう。

 

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日本でも独身最後の夜を楽しむノリはあるんだろうか。

 

連日の猛暑。33℃が当たり前の毎日にうんざりしてる。なんでもすぐに忘れてしまうけど、こんな暑い日が続く6月を知らない。九州の方から最速で梅雨が明けていってると聞いた。子供の頃に家族旅行で訪れた旅館のプールが水不足で使用できなくなっていたことを思い出す。あの年は米不足も同時に起きてたような気がするが、今年はこのあとどうなるのか。今日も最高の1日でした。明日はもっと最高の1日になるで!

 

 

 

やっと宝塚

 

バカの食いもん。

これ最高やな。甘いのん食いてぇ。

 

ラッパー2パックの自伝映画を見ていた6/16は2パックの誕生日だったそうで、また小さな偶然を面白がる。途中で外に出なければいけないことになり、仕方なく後で見ようと思っていたら無料公開が終わってしまってた!ざんねん。

だからというわけでもないけど、2022年樋口真嗣監督作品「シン・ウルトラマン」を見てきた。

 

次々と巨大生物「禍威獣(カイジュウ)」が現れる日本。兵器は役にたたず政府は「禍威獣特設対策室専従班」通称「禍特対(カトクタイ)」を設立。スペシャリストを集めて対策を練るが禍威獣の脅威の前でなす術がなかった。絶体絶命の危機が迫るなか、突如空からあらわれた銀色の巨人が凄まじい威力で禍威獣を撃破したのだった。

 

同世代の人は子供の頃にレンタルビデオでVHSを借りて見た人が多いと思う。自分もウルトラマン仮面ライダーは全部ではないが、そこそこ見ており気になっていた。公開直後から「ええやんええやん」と好評が各所から聞こえてきており、ことにリアルタイム世代の人は絶賛といった風。唯一、同世代でウルトラマン好きを公言する金属バットの友保さんだけが首をかしげていたくらい。調べると友保さんと同じ意見の方も多かったようだ。

どんなもんか見てみたらそこまで詳しくない私でも楽しめた。科学特捜隊やないんや!とかね。最近頻出する会田誠さんの作品にもある「巨大フジ隊員」を長澤まさみさんでリメイクしていた。メフィラス星人役の山本耕史さん良かったなぁ。私は怪獣、怪人の見た目がすごい好きなんだけど、ザラブ星人の薄っぺらい身体に「なにこれ・・!?」とドッキドキしていた。公式設定によると「後ろ半身が透明」だという!すごい発想だ。なんて気持ち良い造形だろう。

 

日本は国土の3分の2が森林と言われるだけあって、2022年でも戦いの場所は豊かな山々が広がっていたりする。怪獣にもウルトラマンにも面食らう人間の様子も見ていてとても面白かったし、現代的にアレンジされている諸々も私にはちょうど良かった。スペシウム光線の威力も最高だったけど、「八つ裂き光輪」という言葉をひっさしぶりにアタマの引き出しから取ってきて笑った。

 

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来年のシン・仮面ライダーも楽しみ。

 

地元の開発が進む。若い人たちにとってはわからないけど、中年男性には何不自由のない町になったものだ。20年前とそこまで変わりはないが、それでも明らかに町は整い便利になった。今日も最高の1日でした。明日はもっと最高の1日になるで!

 

 

これで良好

 

オールナイトニッポンのサブスクが始まるらしい。

コンプライアンスやポリティカルコレクトネスなんて言葉が一般的でなかった時代の無茶苦茶トーク内部告発しようというのか。ファンからすればそれが面白かったと言っても過言でない回も多々あったと思う。YouTubeに稼がれて腹立つのも分かるけど大丈夫かニッポン放送

 

1981年宮本輝原作、小栗康平監督作品「泥の河」を鑑。

 

高度経済成長へ向かう昭和31年の大阪。安治川の河口でうどん屋を営む板倉親子。ある日一人息子の信雄が川向の宿船に暮らす姉弟、銀子、喜一と友達になる。彼らの母親は船で客を引き売春で生計を立てていた。信雄は親から「夜は船に行ったらあかんで」と言われていたが・・

 

先日の「台風クラブ」に続き会田誠さんのおすすめ映画をチョイス。滋味溢れる優しい映画だった。屈託のない無邪気な子供が見た戦後10年の現実と、ひと夏の幼い友情を描いた傑作。

復興が進み「もはや戦後ではない」と新聞に大きく載ったところで庶民の暮らしはかき回されたあと。貧しいながらも懸命に笑いあう人々の姿が光り輝いていた。クローズアップされる板倉親子と、戦災の煽りを受け船で暮らす姉弟の物語。姉の銀子の伏し目がちな暗さ、しっかりしたお姉ちゃんを果たす姿。白黒でも色が伝わってくるような弟、喜一の満点の笑顔。「宿船」「廓船(くるわぶね)」「水上生活者」という言葉をはじめて知った。

 

戦争が終わり、これからを生きようとする大人たちにも活気が蘇っていて全体にムードは明るい。しかし決して生活は楽ではない。戦禍をくぐり抜けたのにあっけなく命を落とすものもいる。すぐそばにあった死を意識して呆然としたり、全部投げてどこかに消えてしまいたくなる心持ちがどこかで燻っている大人たち。

 

戦争で死んどった方が生きてるもんかて、諦めがつくっちゅうもんや。今んなって戦争で死んでた方が楽やったとか思てる人はぎょうさんおるやろなぁ。

虚空を見つめ、呆けたような顔でたまに心情を吐露する田村正和さんの兄、田村高廣さんの優しいナニワなお父ちゃんが素晴らしかった。このおっちゃんめっちゃ好き。戦争を経て手に入れた平凡な暮らしの中で丸くなったのか、次の世代の子供たちを安心感で包み込んでくれるような優しさが物語に漂う不安を消してくれている

ロケは名古屋で行われたそうだが、「天満の天神さん」を再現したお祭り屋台の風景が白黒で見るとまた良かった。戦後の大阪の街を想像しながら、そういえばコロナでしばらくお祭も中止されてたことを思い出す。天神さんやら花火大会も今年は開催するのかな。

 

先日見た「月曜日のユカ」以来、加賀まりこさんをお見かけしたが、恐ろしいほどの美人で、泥の河にとんでもない鶴が舞い降りていた。スケジュールの都合で加賀まりこさんのみ船のセットを東宝に持ち込み全ての撮影を6時間で終わらせた伝説があるとか。全然関係ないけど「ダウンダウンなう」で昔松本人志さんを加賀まりこさんが誘ったという話が聞けて面白かった。

 

Wikipediaによると本作は小栗康平監督のラッキーが重なることで大ヒットしたとある。たまたまお鉢が回ってきた監督業を完遂するが上映してくれる映画館がなく、先輩の大林宣彦監督を頼り草月会館で上映。すぐ東映の社長に太鼓判をもらい映画も買い取ってもらった経緯がある。その後「E.T.」公開で来日したスピルバーグ監督が小栗監督に面会し、「子役の演出が素晴らしい」と称賛したとか。

 

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またしても予告が無かったので水野先生の名解説を。

 

www.youtube.com

 

いつも読んでくれてありがとうございます。お陰様でアクセス数が20万回を超えました。心から感謝致します。引っ張るけどオールナイトニッポンのサブスク、仮にマズイ部分を完璧に把握できて全部カットしたとしてそれが面白いのか怪しい。演者も聴取者も深夜のテンションで口にできないようなことを笑ってたのにね。今日も最高の1日でした。明日はもっと最高の1日になるで!

 

 

迷子だったラビアンローズ

 

私は良いアイデアを思いつきました。

集中力の高い筋トレ、黙々の有酸素運動しまくり。

 

1979年ジョージ・ミラー監督作品「マッドマックス」を見た。

 

暴走族の凶悪事件が多発し無法地帯となった近未来。警察組織M.F.P.と暴走族の戦いが日夜繰り広げられている。警官殺しの「ナイトライダー」なる男がマックスに追い詰められて操縦ミスで死亡。それを聞きつけたナイトライダーの仲間たちによる報復がM.F.P.を襲う。

 

ずっと見たかったシリーズ。オーストラリアの作品やねんてね。「北斗の拳」の元ネタになった作品と聞いてたが防具がモロやった。ジワジワとラストに向けて完成される復讐劇。さすがに2022年に初見となると「オモロいけど、まぁまぁ」というくらいの感想ではあったが楽しく見た。

 

この後に続くいろんなバイオレンス、アクション映画に影響を与えたんだろうことがわかる。敵キャラのやたらはっちゃけたテンションの高さが面白い。転がりながら登場したり、窓枠に張り付いてポーズを決めてたり、仮面ライダーの怪人的な雰囲気もある。バイクは基本敵キャラの物だが、仮面ライダーのハリケーン号についていたカウルが装備されていて格好良い。

 

復讐は意味を持たなかったと言いたげなマックスの表情がフェードアウトして終わっていくラスト。ただのマッド野郎ではない人間味を感じさせていてよかった。

 

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M.F.P.のフィフィ隊長が男前な優しさに溢れてて好きだった。あの人は「シティーハンター」のスキンヘッドグラサンの元ネタやろか。

 

子供の頃に「北斗の拳」を「ほっけん」と略してたのをふと思い出したけど、あれ俺だけかな。ポツポツ映画は見てるけどぜーんぜん書き終わらない。会田誠さんのお薦めしていた「泥の河」も素晴らしかった。今日も深く吸い込んで深く吐き出す。ぐっすり眠り、運動して、おいしい物を食べまひょう。今日も最高の1日でした。明日はもっと最高の1日になるで!